軽いショック
昨日は、荒編集した「ちばてつや最後の連載に挑む」を局のプロデューサーたちに見てもらった。局試写だ。先週からちょこちょこと繋いできて、1昨日には私も参加してカタチにして作り上げたものを見せたのだ。ちばさんが69歳という年齢、網膜はく離の不安を押して、最後の連載漫画に挑む日常をそれなりに描出していると、確認をして、昨日提示したが、講評は厳しいものであった。
日本の現場というドキュメンタリーのスタイルはできるだけ起きている事実系で勝負してほしい。今の編集バージョンはコメントで番組を転がすスタイルになっている。いささか古いスタイルだと批評された。私もディレクターも編集マンも黙って俯くしかなかった。再度、試写をして、出来上がりをチェックすることになった。期日は10月1日、すぐだ。それまでにもう一度しゃかりきに編集しなくてはならない。
局のプロデューサーたちが帰った後、チームで今後の方針やスケジュールを確認した。現在のバージョンはあまりに内容が内部に留まっている。もっと外部に向かって開かなくてはなるまいということで、スタッフの意見は一致。その方針に従って、編集やり直しが昨夜から始まった。今夕、私は再び試写をする。そこで、だいたいの「上がり」を見る。もしうまくいっていなかったら、今夜は徹夜の作業となるだろう。
毎度のことだが、楽に番組が出来上がることはまずない。取材がうまくいっても編集で、編集がうまくいっても対出演者との関係で、など必ず問題点が浮上するものだ。この蹉跌を乗り越えて、初めて作品として生まれるのだ。頭では分かっているのだが、やはりダメだしを食らうとショックではある。
ただ、これが嫌なら現場を離れるしかない。このショックに耐えて、先にいくことができる者だけ、表現という行為が許されているはずだ。
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