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月光仮面は誰でしょう

月光仮面は誰でしょう

今から50年前、1958年(昭和33年)に、画期的な漫画作品が生まれていた。少年たちの絶大な支持を得て、国産テレビ映画第一号となった「月光仮面」である。探偵の祝十郎が月光仮面に変身して南方から侵略してきた悪と戦う少年ドラマだ。物語にはサタンの爪、どくろ仮面や幽霊党という個性あふれた「悪人」が跋扈した。
あの頃は正義の味方月光仮面に憧れたものだが、よくよく調べ今から考えてみると腑に落ちないことが浮かび上がってくる。

サタンの爪は極悪非道の憎むべき悪人とずっと思ってきた。ところが、物語を詳細に見ると彼は必ずしも悪人だったのだろうか。疑問が湧いてくる。第2部の「パラダイ王国の秘密」ではこんな話が展開する。
太平洋戦争真っ盛りの頃、日本の兵隊が東南アジアと思われる南方からある重要なものを密かに持ち帰った。現地で古代に栄えたといわれる王国の秘宝を解く鍵だ。この鍵を奪い返すべく「サタンの爪」というグループが暗躍し、月光仮面との争いとなる。
これってサタンの爪のほうに大義があるのではないだろうか。南方の国の昔からあった宝の鍵が日本人によって持ち去られたので取り返しに来たのだ。現地の正当な権利でもある。サタンの爪が現地出身であったかどうかは定かでないが。だが、物語では非合法な手段に訴えて取り返しを狙うサタンの爪たちは、当時の私たちの目から悪い奴にしか見えなかった。

このドラマが始まる前の部分(アバン)に不思議なスローガンが掲げられていた。「憎むな!殺すな!赦しましょう!」
もし現地人の権利を回復させるためにサタンの爪たちが働いているとすれば、彼らは当然憎むべき相手ではない。むしろ、彼らから見れば略奪した日本人こそ赦しましょうという他者からの寛容を説くことになるのではないか。これは結構深い問題を示している。

戦後長く、日本は東南アジアの戦後処理を、現地からの要求がないままに放置してきたと思われる。むしろ、経済大国という態度で開発途上にある彼らをサポートしたと恩着せがましく考えているが、最初に侵入したのは日本であって彼らではない。たまたま経済開発に日本が戦後手を貸し貢献したとしても、その前の占領に対しての「負債」が消えたわけでもない。何か、月光仮面に大義があるように考えたことと似ていないだろうか。

長く、子ども番組のシナリオを書いてきた佐々木守は、月光仮面は変身をしないで、変装をするのが特徴だという面白い説を唱えている。変身するのはウルトラマンや仮面ライダーであって、月光仮面は変装する。変装は生身の人間が行い、変身は超人か宇宙人か特別の能力をもつ者と佐々木は分類する。
そういえば昔から日本のヒーローはみな変装だった。鞍馬天狗や怪傑黒頭巾も。「変装するにはアイディアと器用な技術が必要で、それを駆使できる者は正義であった」(佐々木守『戦後ヒーローの肖像』)変装という能力は正義の味方に与えられていたというわけだ。だから、「怪人20面相」もドロボウでありながら悪人として扱われていない。
だが、本当に正義の人なら顔を隠す必要がないのではないか。素顔を知られたくないという心理は、自分の行動に後ろめたいところがあるからではないか。

祝十郎は敵と戦うときにだけ白いマスクに白いターバンという白装束でサングラスをかけ、額には三日月を貼り付けた姿に変装するのだ。だから祝十郎はどこかで着替えて現われてくることになる。つまり素面では現地勢力には出られないということにならないか。

月光仮面は登場するとき、いつもホンダのスーパーカブに乗って現れた。今、考えるとダサいのだが当時は疾走感があって格好いいと思った。

月光仮面の作者は、森進一の「おふくろさん」騒動のあの頑固一徹の川内康範だ。この人物は不思議だ。こういうヒーローものや歌謡曲「骨まで愛して」などを作り上げるかと思うと、保守派の論客として名を馳せたりもした。
「月光仮面」の主題歌も川内が書いている。
♪疾風のように現れて 疾風のように去っていく
月光仮面は誰でしょう 月光仮面は誰でしょう


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月光仮面は誰でしょう_c0048132_8504885.jpg

by yamato-y | 2008-08-26 16:16 | Comments(0)
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