おたくのリテラシー
まもなくコミックマーケットが開かれる。信じられないほどの数の人が集まる。その人たちはわれわれのような団塊世代など及ばないひときわ優れた映像感覚をもっている。
今夜、たまたま「腐女子の先にあるもの」というテレビのドキュメントをユーチューブで連続してみた。
そこで、コミケにはかなりの数の女性が参加していることを知った。女性のおたくを腐女子と呼ぶそうだ。BLというボーイズラブの世界に萌える女性たちだ。10代20代の女子中心かと思うと、意外に30代までいることも知って不思議な気がした。
現代のカルチャーは相当進化している。テレビの規制だらけの映像では追いつけない領域まで発展している。
今、私はフィギュアの世界を教育テレビで展開することで、ある不可触な部分に手を伸ばしてみようと、まなじりけっしてぶつかろうとしているのだが、そんなことはたいしたことではなさそうだ。現在の若い人たちのメディア感覚はずーっと先のほうまで行っているのだなと、今夜見た映像で感じた。
ボーイズラブの舞台となる男子高校という設定の喫茶店のオープンの様子が興味深かった。ウェイターが一応寄宿生活を送る男子高校生になりきるのだ。名前も一文字剣などといかにも女性コミックに登場しそうなものにして、偽経歴も作って、腐女子のお客さんに応対する。そのウェイター同士の、役としての高校生の会話を客に聞かせることで、その演劇空間に客を参加させることになっている。
ものすごく分かりやすい芝居仕立てだが、その場に参加または介入できるという喜びが、客の心をとらえたようだ。
一方、今のテレビの世界では、相も変わらず、シナリオ作家が描いた予定調和の脚本をスタアたちがそれなりに演じているようなドラマか、紳介、さんまのような同じ顔ぶれの司会のトークバラエティしかない。これでは、少なくとも鋭敏なメディア感覚をもつ若い人たちは、どんどんテレビから離れていくにきまっている。
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