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朝の雲

ネオリベって何だ
朝の雲_c0048132_18314779.jpg



週末なので、深夜遅くまで読書した。渋谷東急プラザの紀伊国屋で買った本がめっぽう面白く、気がつくと夜が明けていた。朝焼けが美しかった。
外に出て、赤く輝く朝雲を見ながら、現代の社会で起きている困難な事象と私がこの数年間ジタバタしてきたことが満更無縁ではないのではないかなと、思ってもみた。

ネオリベラリズムとは、市場原理主義。ブルデューの言葉では市場独裁主義だという。規制緩和や民営化、あるいは「小さな政府」が喧伝されるなかで、われわれの生活を支配しつつあるもの。あらゆる行為が個人の利益の追求ということに還元される体制を指す。中曽根政権あたりから始まった民営化路線の、小泉時代には規制緩和で若者たちを非正規雇用の荒波に叩き込んでいった、財界主導というか、人間としての根っこを嗄らしていった大きな流れの底流としてあった考え方。これがネオリベラリズム、ということを『ネオリベ現代生活批判序説』というオモシロイ本は私に伝えてくれた。

この流れは現代のグローバリズムと関係なしでは考えられない。金融取引で、世界を駆け巡っている資金は世界各国すべての国内総生産の合計30兆ドルの10倍あるという。つまり、地球を10回買うことのできるマネーが世界を支配し動かしているのだ。日本ではどうなったかというと、行政改革という大義のもとに福祉などが切り捨てられ、通信や鉄道の民営化がぼんぼん行われ、国民一人一人の暮らしは切り下げられていった。老人医療の問題や年金の問題の根っこはこの辺から始まるのだろう。

若い世代の労働だけ考えても、契約社員やアルバイトに置き換える、労働力を単なる商品としてみなし使い捨てることが起きている。中高年にはリストラが待っていた。そうして、ネオリベは私たちの生活というより「生」そのものを大きく支配していく状況が2000年以降起きたと、かの本は説明する。

若い友人に聞いたことがある。最近、現代思潮のなかでやたらにジャック・ラカンの名前が出てくるのはどうしてかと。ラカンの打ち立てた言説が現代社会の病理を説明するのにとても有効なんですよと、答えが返って来た。あまりに切れすぎるので、学者たちも少し困惑しているみたいですよ、と友人は付け足してくれた。

『ネオリベ現代生活批判序説』の本論Ⅱで、樫村愛子氏がラカン理論を使って社会を検証している様子が紹介されている。その議論がとても面白かった。ネオリベが進行する社会とは、それまでの人々を支配していた伝統や価値や規範に代わって心理学的言説や技術が支配する社会だという。樫村さんはそれを「心理学化する社会」と名づけている。

ラカンの概念は難解だから少し省略して書くことにするが、バブル以来、日本社会をびっしりと覆いつくしている想像的なもの(イマジネール)なものを切り崩して「現実的なもの」を説明してくれるのがラカン理論だと樫村さんは説く。彼の論が有効なのは、さまざまな言説を説明するだけでなく、その固有性を倫理的に分析できることだ。例えば、ナショナリズムの場合、意味やイデオロギーのレベルで分析するだけでなく、「そういう幻想やイデオロギーに支えを求めている主体はどういう問題をかかえているのか?」というふうに、問題を「建て直し」て、その主体を診断してから介入できるといった点がラカン派の他とは違う言説だ。
以前から、気になっていながらなかなかアプローチできなかったラカンの理論の一端に触れて、少し蒙を啓くことができた気がして嬉しい。

読書って面白い。非系統的に読んでいても、ある時にジグソーのパズルがはまるように、何かが腑に落ちるということもあるのだから。だが、この快楽にはまりこんでいたら、すかり時間が経つのを忘れていた。
そのおかげで、10年ぶりぐらいに、朝の金色の雲を見ることができたのだが。

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朝の雲_c0048132_1832285.jpg

by yamato-y | 2008-07-19 18:38 | 登羊亭日乗 | Comments(0)
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