プレゼンテーション
神保町にある大手出版社へ行った。アポイントの時刻までロビー側の待ち合いコーナーで待機した。
しばらく、出版社にやってくる人たちの顔ぶれを見ていて、テレビ局とは違う華やかな雰囲気の人たちがいることを知った。どうやら、女性週刊誌や若い女性向けのファッション誌の関係者のようで、カメラマン、スタイリスト、メーキャップアーチスト、そしてモデルのような人たちだった。
私が会いにいったのは少年誌担当の重役で、その用件は応接室で行われたので、ふだんの私の仕事空間と変わりがなかった。企画のプレゼンを行ったのだが、他社へ出向いてのそれは結構緊張するものだ。先日、音羽の出版社で行ったときはすっかり舞い上がったので、今回もそうならなければと心して応接室に入った。
意外なことに重役一人しかいなかった。しかも上着なしで腕まくりまでしている。一応面識があるので「お久しぶりです」と切り出すと、かの人はにこにこ笑いながら私の話に耳を傾けてくれた。
用件が終わって雑談になったとき、韓国の漫画事情が話題になった。韓国の漫画界は窮状にあるという。出版されたコミックスはすぐに貸本屋に入るので、読者は自分で買って読まず、たいていは貸本ですませるため、作者には収入がないというシステムが衰退の原因になっているそうだ。意外な話だ。てっきり、アニメ同様、マンガの世界でも韓国の追い上げが急だと思っていたので。だが、マンガ文化は今アジアを南下して広がっているそうだ。タイやマレーシアでは日本のマンガは大人気だと重役は語っていた。
一方、パリにブックオフが進出してそこでは日本のマンガがそのまま(フランス語に訳されることなく)販売されていて話題を集めているそうだ。ブックオフの快進撃は凄いですよと、重役は愉快そうに語った。
会談後、赤坂へ出た。そこで知り合いのプロデューサーと情報交換。彼は映画企画を現在立ち上げ中だが、そこで話される予算は20億、80億の桁数で、私のような地味なドキュメンタリーでは思いもつかない金額で驚く。その彼に、私から一本ドラマ化のネタを提案した。
とにかく、ここひと月は実際の番組作りの動きはなく、ひたすら企画の売り込み、プレゼン、提案の日々となっている。
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