24三昧
やっぱりはまって見続けてしまう。例の「24」シーズン6だ。
ご親切で奇特な方が、この連休中暇をつぶすのに大変だろうと、シーズン6のDVD全巻を貸してくれた。そんなもの見ている時間はない、きちんと原爆報道の論文を書き上げようと張り切っていたから、DVDの束はデスクの下に放り出しておいたのだが、夕方、銭湯に行ったことから調子が狂い始めた。
中延の鉱泉の銭湯に行った。沸かし湯だが温泉で、露天風呂もある。1時間たっぷり入った。昼日中からの風呂はすっかり体をリラックスさせた。帰宅しても勤勉な気持ちにならない。だらだらと読書をしているうち、ちょっとだけ見るかと思って、DVDを再生したのが運の尽き。あっと言う間に6話見てしまった。ということは、6時間見続けたことになる。まずいなあ。
シーズン6まで来ると、キャラクターもはっきり立ってくるから、物語のノリにすぐシンクロしてしまう。
しかし、よく出来た物語だ。シナリオもうまいが、撮り方も抜群だ。編集のテンポも目くるめくものだ。
それにしても金がかかったテレビドラマだ。おそらく1本あたり数億円だろう。いや一桁違うかな。
このドラマの難点といえば、主人公のジャック/バウアーの人生観だ。愛する人や子供のためには必死で闘うくせに、敵となると簡単に拷問にかけたり殺したりするところが、ちょっと立ち止まって考えると不自然に思えるが、見ている最中はサスペンスに追われてそれどころじゃない。
超娯楽作品だが、一つだけ感心する。それは、権力の最高に座るものが味わう「重責による恐怖感」だ。
軍を統括し、安全保障を確保しなくてはならない立場にあって、「カルネディアスの板」のような判断を迫られることは多々出てくる。それを決定するということは、どれほど人間としてタフでなくてはならないのか、このアクション映画はよく伝えてくれる。
注:カルネアデスの板
古代のギリシャで、船が難破し、乗組員は全員海に投げ出された。ある男が命からがら、一片の板切れにつかまったが、そこへもう一人、同じ板に掴まろうとする者が現れた。しかし、二人も掴まれば「板が沈んでしまう」と考えたその男は、後から来た者を突き飛ばして、おぼれさせてしまった。男は助かり、この事で裁判にかけられたが、罪には問われなかった。
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