「夏の香り」チェック
「夏の香り」の第7話まで見た。この作品は「秋の童話」に比べて、格段に「冬のソナタ」に似ている。
脚本家が同じだからかもしれないが、人間関係のとり方などあまりにも似ているので驚いた。これが「冬のソナタ」の前に作られていれば、「夏の香り」は冬ソナの練習作だったと考えるところだが実際は違う。冬ソナを終えてこの夏の香りにユンさんは取り組んだ。最後まで見ないと何とも言えないが、ユン監督はなぜ冬ソナと同列の作品を作ったのだろうか。
「夏の香り」は「秋の童話」に比して悪意が少なく見ていて後味が悪くない。主役二人を取り巻く人々も底意地が悪いわけでもない。運命のいたずらで二人は翻弄されるとしかいいようがない。美しい自然の中で二人の思いや他の人の思惑がさまざまに交錯するのだ。
「美しい日々」にしても「天国の階段」にしても、評判の韓国ドラマは韓国の海浜や山林を借景にして撮ってもいるが、ユン監督作品のように存在感があるわけではない。あらためてユン監督の力量に感心する。
画面を見た途端、その世界に引きずり込まれてしまうのだ。なぜだろう、韓流でたくさんの韓国ドラマが今紹介されているが、ユン監督作品ほどの磁力はない。意表をつくカットの繋ぎや回想を軸にした話の転換など見ているうちにユンさんのパターンが見えてくるものの、分かっていてもその世界にはまっていく。
観客は単に見るのでなくその世界に入りこみ登場人物と喜びや悩みを共に味わうのだ。
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