新しいダイヤ
4月1日から列車のダイヤが変わった。
これまでは朝9時の電車で平塚へ出て、そこで湘南新宿ライン籠原行きに乗り換えていた。
その流れは変わらないのだが、平塚の乗り換えホームが便利になった。以前は階段を登って跨線橋をわたって隣のホームまで移動したが、新しいダイヤであれば向かいのホームに停車して待っている。一応、JRも改善を考えているのだ。
4月の湘南電車は乗るだけで浮き浮きしてくる。沿線には桜が花盛り。新入生の緊張した顔、就職活動に走る黒服の女学生。陽気がいいので、ドアが開くたびに舞い込んでくる風がなにより気持ちいい。
4人掛けのボックス席、奥の窓際に座ってパソコンを開き、渋谷までの1時間を文章を書くことに集中する。疲れたら、窓外には新緑の春が広がり、しばし目を休ませる。
と思っていたら、私の前に座ったお爺さんと、横に座ったおばあさんが、鬼門となった。
二人はまったく関係ない。お爺さんは茅ヶ崎から乗り込んできたのだが、どっかと足を大きく組む。膝がパソコンのほうまで突き出ていて、当たるとまずいと思って引くが、さらに足は伸びてくる。ときどき大きな息を吐く。生臭い風がやってくる。
藤沢から乗ってきたおばあさんは、座るとすぐに大きなバッグの中をがちゃがちゃ探していた。何をやっているのだろうと見ていると、ホッチキスのような形と大きさのものを取り出した。スイッチを入れて、はさみを扱うようにカチャカチャ鳴らしている。
と、突然、私のパソコンを指差して、こう言った。
「ここから出ています。大きな電磁波が。これは重大です。私は浴びると倒れてしまうのです。」
そう言われてしまえば、パソコンを仕舞うしかない。パソコンはここで中断することとなった。
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