マフラーリターン
昨日の嵐とうって変わって明るい日となった。
だが、風はつよい。権之助坂の店屋の看板が次々に倒れてゆく。
一昨日、この坂にあるラーメン店「野方ホープ」に入って、野菜塩ラーメンを食べた。
その際、マフラーを忘れた。会社に戻って気がついた。早速電話をして問い合わせると、マフラーは残っていた。
今朝、そのマフラーを回収した。なんだか、得をした気がする。
目黒駅前で、寒風の中自立的ホームレスの人が「ビッグイシュー」を販売していた。1冊購入すると、その叔父さん(といっても、おそらく私と同世代か年少だろう)は嬉しそうな笑顔を見せた。その顔がとてもよかった。思わず、目頭が熱くなった。最近、涙もろい。チャンチャンコ世代になったからだろうか。
今回のビッグイシューは、販売者による「人生相談」だった。その答もさりながら、相談者の悩みにひかれた。職場でいじめにあっている、仕事がむなしい、一人で介護している、高校の友人がいじめにあっている、部屋をかたずけられない、性格を直したい、自信がもてない、など。
葉書一枚一枚に相談者の思いがつまっている。その悲しみ、寂しさに答えるホームレス販売者は誠実だ。「こんな性格やから、死にたいというのは一時的なもんで、ずーっと考えているわけじゃないから。ずーっと考えてたら、それこそ今ごろ死んでるわね。でも、そんな勇気もないし」
新聞の人生相談とは違って、けっして相談者を否定しない。それどころか、自分の悔いを率直に語っている。
この記事を読んでいて、さっきこの雑誌を頒布してくれた叔父さんの笑顔の根拠が少し分かった気がした。
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