企画を作っていると
大型の特集企画の締め切りが13日ということで、終日パソコンの前で作業。
取材ノートと資料の読みこみだけなのに時間が経つのが早い。昼飯を食って作業にのめりこんでいるとすぐ3時。一旦大型企画のことを置いて、たかはしプロデューサーのデスクで今度の大衆芸能の打ち合せ。席に戻ってこれといった文章表現もできないまま夕方となる。
5時半来客。大手制作プロダクションのSさんとミーティング。これまで私が作って来た作品のDVD化の話とSさんの企画の提案だ。Sさんの親会社は全国展開する書店で、近年DVDの販売でも売上を伸ばしている。ここ10年の間で私の作品がパッケージ化されたのは数本しかないと先日Sさんに伝えたら話を聞きたいと来社になった。自分が関わった番組がすべてビデオ・DVDにして残しているわけではないがそれでもロッカーに20本はあったので見せたところずいぶんネタが広いですねと驚く。「あしたのジョー」と「日本のSF50年」などは合わせてDVD化すれば喜ぶファンも多いと思いますよと、嬉しくなるようなアドバイスをもらう。といっても実現のあてがあるわけではない。次いで、Sさんが持ってきた企画の説明を受けた。
7時、帰りに一杯やりますかと東急本店通りを行く。小路の2階にある蕎麦屋。戸を開けると中年の男で満員。二人席がたまたまあいていた。ここは渋谷中年の避難港のような店でいつも混んでいる。店の周りは風俗と若者向け居酒屋ばかりで、ここだけが唯一オヤジ好みの肴とくつろげる空間があるのだ。
私たちの席の隣り、大声で老人3人が語り合っている。声の大きい白髪を見ると、かつての上司Hさんだ。「あれえ、へいさん」と声をかけると、びっくりしたような顔で立ち上がって久しぶりと私の手を握る。ヘイさんにはお世話になった。上司が自宅に招待してくれたのはサラリーマン生活の中でヘイさんだけだ。ヘイさんは面倒見のいい上司だった。連れていった息子が1歳半だったから今から26年も前になる。それが嬉しかったから、私も後輩をときどき呼んだり連れてかえったりすることが現役時代多かった。
20分ほどして、ヘイさん一行は席を立つ。帰りがけ、へいさんは私のところへ来て、「元気そうでよかったね、じゃまた」と声をかけてくれ、最後に「ところで奥さんは前の人のまま?」と言って笑った。相変わらず冗談の好きなヘイさんだと苦笑。
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