濫読乱読
この連休に業務用と娯楽用に読む本があわせて10冊15作品ある。
業務用、4冊、6作品。
「ありがとう笑名人」高田文夫。
三木のり平、由利徹、東八郎を必ずチェック。のり平は凄いと喧伝されるのだが、文章ではなかなか分かりにくい。やっぱ、映像でチェックかな。この人を通して「アチャラカ」を理解しようと思って、読んでいる。
東八郎は欽ちゃんの師匠にあたるというのは初めて知った。ぼけの人だと思ったら浅草時代はけっこうツッコミの名人だったとか。
のり平にはのり一、八郎には貴博という後を継ぐ息子がいる、という点はちょっとポイントだ。チェック。由利徹は未読。
「地球の上に朝がくる・川田晴久読本」未読。
「アチャラカ」高平哲郎。
アチャラカというのは定義が難しそう。あちゃら(異国、外国)から来たドタバタなんだが、やがて日本独自のめちゃめちゃ喜劇とでも見られるようになったとか。半分読んだところ。ここでものり平が第一人者になっている。彼と八波むと志のアチャラカ、「最後の伝令」は伝説化している。最初の3章だけ読む。
「赤塚不二夫のことを書いたのだ」武居俊樹。
おそ松くんに登場するあのタケイ記者だ。36年間、漫画の編集だけをやり続けた人。さすが記者だけあって文章がうまい。おちゃらけながら、現在闘病中の赤塚を思いやる情にほろり。ただいま4分の3読んだ。
娯楽用、6冊、9作品。
「江戸川乱歩全集2 孤島の鬼」現在5分の3。
久しぶりに乱歩を読んだのだが面白い。はまった。ずいぶん丁寧なプロット作りをする人だと感心しながらチューハイ飲みつつ、腕枕して読む。
「化石の街」島田荘司。読了。
川本三郎『ミステリと東京』を読んでその気になった本。これは意外と私はのらなかった。ややトリックに無理があってミステリとして弱い。本当は島田の「火刑都市」を読みたいのだが会社の図書室にも目黒図書館も大磯図書館にもない。
「クリヴィッキー症候群」逢坂剛。
以前読んだことがあるが、三郎さんの本でまた読みたくなっている。未読。
「いきものの殻」松本清張。
定年退職者の嫉妬という、私にとって関心浅からざる視点の作品。清張は妬み劣等感を描くのがうまい。乱歩同様、うまい作家だ。読了。
「駅路」松本清張。
これも定年者が、かつての勤務地広島へ向かって失踪という、私の境涯を重ねたくなるような作品。読了。共感しきり。
清張の二冊はおまけで、本当は「空白の意匠」を三郎さんは薦めていたのだが、物語の出だしでストップしている。
残り3冊は三郎推薦本。すべて単行本。それぞれ面白そうだ。本日まとめて読もうとウィスキーと落花生を手元に準備した。
「土俵を走る殺意」小杉健治。
相撲取りが主人公で集団就職がからむという、回向院での死体発見、話の冒頭から快調だ。
「浅草エノケン一座の嵐」長坂秀佳。乱歩賞受賞作。
業務のアチャラカの勉強も兼ねて読む。これはトチカン、時代背景を知るに格好のミステリだ。
「虚無への供物」中井英夫。
序章サロメの夜から、妖しいムードいっぱい。あの中井英夫だ、結構期待できる。中井は短歌誌編集者で寺山修司を見つけた人物だったはず。
3連休の中日というのは楽しい。これが明日の夜ともなれば、また明日から仕事かとうんざりした気分になるのだが、とにかく今日を楽しもう。なーんてことを言って、ミステリ三昧。
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