エイトマン
桑田次郎の絵が好きだった。月光仮面のホンダカブに乗って疾走する姿は実に格好よかった。同じバイクに乗る少年ジェットよりはるかに軽快感があった。ジェットの絵は赤胴鈴之助の武内つなよしだ。ぼてぼてした武内の姿に比べて桑田は線もスマートだった。
今回の番組で、エイトマン誕生の経緯を知って、久しぶりに50年前の少年時代を思い出した。エイトマンとは当時流行っていた「7人の刑事」の本歌どりだ。7番目の刑事だったが殉職したのだ。それがアンドロイドとして再生して八番目の男となる。外観は人間だが脳以外は人造だ。だから、人を愛することができない身の上となったのだ。ここにエイトマンの悲しみが宿る。
後年、ハリウッドで作られた「ロボコップ」はこのエイトマンを剽窃したと噂があるほどこの物語は斬新だったのだ。原作はSF作家平井和正。
荻窪時代の仲間でTさんという小児科医がいた。普段はおとなしい人だが、時々「酒乱」と化して放歌放吟した。歌うのはいつも「走れ、エイトマーン。弾よりも早く・・」だった。歌に合わせて手足を振って走っているように見せるのだ。酔って歌っているはずだが、目が正気だった。にらみつけるように歌っていた。
後で知ったのだが、慶応病院の小児科病棟に勤務していたので、難病の児童の治療にあたっていたのだ。そして、薬石功なく、幼くて死ぬ子どもが出ると、Tさんは荒れたのだ。
半年前、平井和正さんと銀座の三笠会館でお茶を飲んだことがある。平井さんの風貌を見たとき、Tさんとそっくりだったので驚いたことがある。
来る21日に放送する「21世紀を夢見た日々」でも、エイトマンの懐かしい映像が飛び出すので、期待してほしい。疲れているせいか、文章が支離滅裂だ。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング