松本零士さんの仕事場
宇宙戦艦ヤマトの松本さんにインタビューした。きさくで話好きなことに驚いた。
松本さんは小さい頃からSF好きで、加えて天文好きメカ好きということがあって、ヤマトという主題に出会ったときはとても愉快で興奮したと話していた。
そのヤマト誕生秘話を聴きながら、そのアニメ素材を50枚ほど接写した。伝説のアニメのセル画が目の前に提出されたときはさすがに驚いた。宇宙戦艦ヤマトを動かすために6面体の図を最初に描いたという、その元図を見たが、精緻で均整のとれた美しいものであった。
しかし驚いたのは、大きな家というより邸宅にもかかわらず、松本さんのこれまでの大量の原稿と資料が所狭しと積み上げられてあることだ。夥しい書籍、書類、モデルがびっしり置いてある。そのうえにメカ好きの松本さんは第2次大戦中の独米の戦闘機の部分や機械の断片をコレクションまでしていた。モノを描くにはその実物の匂いが必要なのですと語る。
ヤマトで有名になった宇宙に浮かぶ青い地球はアポロ11号の少し前に静止衛星が送ってきた画像がテレビで中継されたとき、当時ビデオ収録もない頃だったので松本さんが写生して描いた図が元になっている。これを目にしてかなり正確な宇宙に浮かぶ地球が描けたがと、松本さんはここで口ごもる。形状は満足だが質感やボリュームは実際にこの目で見ないとねと残念そうに語る。
もしロケットに乗れるなら、帰って来る保証がなくても地球の外へ出て、この地球を見てみたいなあと子どものような表情になる松本さんであった。
宇宙空間に浮かぶヤマトがエンジンを点火して発進する後ろ姿は本当に美しいと、本日あらためて思った。
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