疾走しながらゴールを探して
昨日の長い一日は午後10時に終わった。朝10時からスタジオ収録の準備を開始したから、まる12時間働いたわけだ。その間、四人の作家と一人の編集者、そしてキャスター二人のコメント収録だった。この人の出入りだけでも神経を使ったが、なによりSFの巨匠四人との対応にはすっかりくたびれた。
とりわけ気を使ったのはコマツ大老人とダンディツツイのお二人だ。両者とも最近はなかなかテレビに登場することはないので、得がたい機会だと思って、いろいろと仕掛けをほどこして収録に臨んだのだ。結果はまずまずだったろう。もう一度収録ビデオをチェックして内容を把握しないとなんとも言えないが、当初聞きたいと考えたことは一応撮れたのではないだろうか。
収録の最初はコマツ大老人で、車椅子でスタジオに登場した。150坪ほどのスタジオには制作スタッフが20人ほど立ち働いている。そこへコマツさんの入場がADの「コマツ先生の入場でーす」の大声で告げられる。すると、車椅子のコマツさんは負けないくらい大きな声で、「半分、死んでまーす」。全員大爆笑。
続いて、ツツイダンディが颯爽とスタジオに入った。他の出演者はノータイというなかでツツイさんは放送が10月中旬ということを意識してチョッキをつけたスーツにタイという相変わらずのダンディぶりであった。所属がホリプロというダンディはやはりテレビ映りが一番格好よかった。
この二人にプロフェッサーイシカワが加わり、往時の日本SF作家クラブの「研修旅行」の8ミリ映像を見ながら、想い出を語ってもらった。
収録の最後に、司会の小山薫堂さんと栗山千明さんのやりとりを11シーン撮ったのだが、この頃になると、私の頭脳に半分靄がかかった状態となる。
この番組の作り方は普段のそれと少し違うのは、情報を集めて取材の後半にまとめてスタジオに臨むのを、最初にスタジオから始めたという点だ。おおよその構成の流れを予測してスタジオを撮ったが、これからの取材でゴールも構成も変化するかもしれない。まあ走りながら考えてみようと、自分に言い聞かせている。
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