駅に巣を作る燕
母慕う声あまし夏の燕
今朝、大磯の駅の梁で燕の巣を見つけた。駅舎に入るとずいぶん騒がしいなと思って見上げると燕の巣があって、中に三羽子つばめが可愛い声をあげていた。思わずカメラを向けた。上の句が浮かんだ。燕の季語は春となっているので、夏燕とした。
大磯駅は海に向かって開くように駅舎があるので、海風が吹きぬく。その風に乗るようにツバメがすいすい通りぬける。昔、新幹線がなかった頃の特急の名前はツバメだったのじゃなかったかな。鳥の中で最速がツバメで次が鳩と記憶しているが。
「獄中からの手紙・燕の書」という書名を思った。ナチと闘って最後は自らを裁いた劇作家エルンスト・トラーの著書だ。未見だが、あの村山知義が翻訳をしているそうだ。この書のことやトラーのことは、先年石垣綾子さんから教えてもらった。燕というと自由を希求するというイメージがトラーとともにたち現れてくる。
自動改札を通り、跨線橋をわたってホームに出る。対岸の線路ばたにアジサイが咲き誇っている。湿度が高い。じっとしていても額に汗してくる。
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