定年再出発 |
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ニュースの天才
映画「ニュースの天才」を見た。2年程前、東京国際映画祭で話題になった作品だったと記憶する。雑誌ジャーナリズムの捏造をテーマにした映画だ。他人事ではない。 この映画は実際に起きた「THE NEW REPUBLIC」誌を舞台とするスティーヴン・グラスのでっち上げ記事事件をモデルにしている。 「THE NEW REPUBLIC」とは、大統領専用機内に唯一冊だけ置かれている、アメリカでも最も権威のあるニュース雑誌だ。政治・経済・外交などの記事が中心で写真は極力排された文章中心の堅い雑誌。 そんな高級誌にも関わらず15名のライター、エディターの平均年齢は26歳と信じられないくらい若い。そこのスタッフライター、スティーブン・グラスは24歳。1998年当時、政財界のゴシップなど数々のスクープをものにし、スター記者として注目されていた。 アメリカではこの若さで署名入りの記事が書ける機会があるのだと、感心する。日本では、少なくともテレビ局では20代というのは正直言って相手にされない。表現、経験ともに浅すぎると見なされる。 だが、グラスは他誌にアルバイト記事を書いたりテレビにもコメンテーターとして登場したりするなど、この若さで相当な活躍を果たし、高収入を得ていた。上司や同僚への気配りを忘れない人柄から、編集部での信頼も厚かった。 ある時グラスが書いた「ハッカー天国」という記事が話題になる。ちょうどITが人々の関心を集めていた頃だ。あるハッカー少年の存在に苦慮していた大手コンピュータ・ソフト会社の内幕をグラスはおもしろおかしく描いたものであった。 ――少年ハッカーが大企業のウエブに不法侵入して、その企業は頭を痛めていた。そこで企業は代理人を立て、少年とその親に対して交渉に臨む。やがて話がまとまる。少年は二度とハッカー攻撃をしない代わりに企業か多額の報酬を受け取ったという顛末。 ネット社会の病んだ部分を描いたと話題になった。ところが、これを読んだネット雑誌の編集者が、これほど話題になる事件についてグラス以外誰も知らないということに疑念を抱き、「THE NEW REPUBLIC」社に質問をぶつける。 そこで上司である編集長がグラスに記事の詳細を一つ一つ説明させ、その「ウラ」を取って行くことになるのだが、まったく根も葉もないことをでっち上げたということが次第に明らかになってゆくのだ。その少年もいなければ、そういう企業もない、会談が行われた場所へ行ってもそれらしいもんはない。そうやって暴露されていきながらもグラスは編集長の詰問に対しさらに嘘を重ねるのだ。 スティーブンが今まで書いたすべての記事を編集長は調べはじめた。その結果は驚くものだった。彼の書いた記事41本のうち半分以上の27本が捏造記事だったのだ。 この映画の後半で気になるせりふがある。「こういう捏造を起させないことって一つだけある。それは写真を必ず着けること」 たしかに、現場写真があれば捏造を防げやすいように思える。だが、その写真すらでっちあげようと思えばいくらでも出来るのがご時世だ。 実は、こういうグラスのように「お話」を作りたがる人物というのは意外に多いのだ。私の専門のドキュメンタリーでも、実際にあったことかどうか分らないという表現をする制作者というのに2,3人出会ったことがある。これは表現上の「癖」のようになっている人物だ。予め、そういうことを知っていれば当方も警戒するが、初めていっしょに仕事をする人であると、かんたんには見抜くことが難しいこともある。捏造は単に自己顕示欲からだけ起こるのではなく、表現の癖という側面もあるのだと、私は見ているのだが。 さて、この映画の原題は「SHATTERD GLASS」(砕けたガラス)という。邦題のネーミングはやや幼い。 来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
by yamato-y
| 2007-05-19 14:57
| テレビって何だろう
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