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巨船はタイタニックか

巨船はタイタニックか

風邪がなかなか直らず、昨夜も輾転反側した。寝て、また起きて本を読んで、を3回ほど繰り返した。読んだのは筒井康隆の最新作『巨船ベラス・レトラス』(文藝春秋)。

正直に言おう。これまで読んだ筒井作品は「文学部唯野教授」だけだ。それが筒井の伝記を読むうち、今の彼の考え方を知りたいと思って『巨船―』を読み始めた。なんとなく読むのに苦労するかと思ったが、意外にスムースにページを繰ることができた。明け方には読了した。

おそらくこの作品も反小説なのだろう。小説否定の小説。
文学雑誌『ベラス・レトラス』は一年前に創刊された。船のマークがついている。その雑誌に寄稿する作家たちの弁を縷縷書き連ねたもの、とまとめてしまえば強引に過ぎるか。でもまあ話を進めるうえで、そうしておく。そこに例えば三人の作家、しころ山兼光(文学的実験をこれまでもやってきたベテラン、筒井の分身か)、伊川谷幻じゃ(ホラーの人気作家、京極あたりか)、笹川卯三郎(革新的な作品でデビュー、町田康らしい)が、集まっては話をする。話をしているうちに、ベラス・レトラス号にどうやら乗船している。さらに、彼らが書いた小説の主人公たちも、その船に乗ってきて作者と対話するのだ。

小説の内部構造をも見せるメタ小説だけというわけではない。そのうちに、この物語を書いている筒井自身も登場するのだ。そこで、近年彼に起きたトラブルの経緯を語るのだ。おそらく、これは実話だろう。というのは巻き込まれた編集者の人が実名で私の知っている人であるし、その出版社での出来事が微細に描かれているのだ。実話あり虚構ありで、どこまで本気か冗談か分からない。

どうやら巨船ベラス・レトラスとは文壇というか文学界の「メタファー」らしい。文学界という巨船の行く末を考えるという仕掛けになっている。

誰でも書け、それが売れたり高い評価を得たりする時代、いったい文学はどこへ行くのか、ということをしかつめらしい議論を記すのでなく、テロによる爆発やフリーセックスの現場などが次々と登場させ、さすが筒井ワールドというものを形成している。(と、これまで読んでいない私でもそれぐらいのことを判断する情報はあるので)筒井は巨船の運命がタイタニックになるかクィーンエリザベスになるか明示しないが、あきらかに悲観的だ。

見方を変えると、この巨船はひょっこりひょうたん島のようなものだ。動き回ってさまざまな文化現象を経由するのだ。こんな一節がある。船の前方に2つの島が現われるのだ。テレビ島とインターネット島だ。《「テレビ島とかインターネット島とかいうろくでもない島だ。あんなところに上陸すれば『生きているドア』とか何とかなにやらろくでもないものがあって、そんなところへ飲み込まれでもしようなら膨大な低レベルの情報に巻き込まれて戻ってこられなくなる。》
 だが一筋縄ではいかないのが筒井大人。
《ああいう島を完全に無視してよろしいものでしょうか。最近インターネットを通じてのやりとりをそのまま小説にしたようなものが何十万部も売れていると聞きます。(略)本人たちは文学とは思っていないにかかわらずこれを新しい文学だという評価もあると聞きますがそれを如何お考えになりますか。》とにかく、やりとりが面白い。


主な柱立ては、文化ミームの蓄積もない若い世代による小説、インターネットやテレビなどのニューメディアとのからみ、現代の著作権事情、差別およびPCなどがある。

まあ聞きしに勝るトリックスターだ。その破壊力をして、本の帯には「出版界騒然!文壇慄然!読者は呆然!」とコピーを入らしむるのは納得。

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by yamato-y | 2007-05-14 07:56 | 登羊亭日乗 | Comments(1)
Commented by nvyou-18 at 2007-05-14 18:37
ブログ創設!ご訪問ありがとうございます。
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