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春や春

蕪村はいいなあ

数日、汗ばむ日が続いている。春も終わりに近づいている。暮れの春、暮春、晩春、という候になった。

与謝蕪村は春の詩人と書いた。その思いをますます深くしている。今朝も早く起きて、安東次男(小生、アンツグと呼んでいる)の『与謝蕪村』(筑摩書房)を読みふけった。

この人は博覧強記で、蕪村の句を解するにあたり、古今の評釈、故事を持ち出して一つ一つ見定めている。あの幸田露伴であろうと頴原退蔵であろうと、かまわず切っている。よほどの自信家なのだろうが、解はその都度変わるものだと柔軟なところも持っている。

その彼の解釈にいささか異論を唱えたいものがあった。

夕風や水青鷺の脛をうつ

脛はすねでなくはぎと呼ぶ。夕暮れ、風が吹いて小波がたち、鷺の脛をうった、という句意であろう。アンツグは芭蕉の「汐越や鶴はぎぬれて海凉し」を意識したのだろうと推測している。さらに蕪村が好んだ王維の五絶からも影響があるとしている。

蕪村は裾をあげて足をちらりと見せることにフェチしている傾向があると、アンツグが見ているのは流石と思う。その例は「夏河を越すうれしさよ手に草履」。
夕風やの句。この水(白色)に青い鷺がうたれるというのは、薄墨の世界だともアンツグは評価する。ここまでは、見事な解と思う。

だが、鶴や鷺や鴨の脛には、早くから嗜好の目があったということを私は言いたい。
なんのことはない。今、制作している「文楽・芸の真髄」を通して思ったのだ。今回の上演のハイライト「阿古屋琴責」の段の冒頭の文句。
《鳬(かも)の脛短しといへども、これが続かば憂へなん、鶴の脛長しといへども、これを断たば悲しみなん、民を制することこの理に等し》

これは蕪村の活躍する時代より100年遡って、貞享年間に近松門左衛門が書いた「出世景清」あたりに流行っていた美意識のように思われるのだ。同時代の芭蕉もこのセリフを聞いて感じ入ったであろう。微妙な差異を芸術形式は生み出し反復していくのではないか。

ついでに、もう一つ蕪村の句。
痩脛や病より起つ鶴重し

おっと、春と蕪村から離れてしまった。そこへ戻ろう。「春風馬堤曲」だ。このメインの句。
春風や堤長うして家遠し

アンツグは、この句の前の句に注目して、その連関での解釈を言う。
やぶ入や浪花を出て長柄川

そうかもしれないが、私はこの「春風や」だけを単独で郷愁と思いたいのだ。
室生犀星のあの詩を思い出す。
故郷は遠きにありて思ふもの

家が遠いのは実景でなく、蕪村の心の中で遠いと私は言いたい。帰りたいけど帰れない故郷、という思いだ。
蕪村のこの句は芝居仕立ての「春風馬堤曲」の挿入だから、叙景としてアンツグの言う通りかもしれないが、私としては春にいささか憂いを含んで思う故郷のこと、と解したいのだ。

さらに、蕪村の春。
来てみれば夕の桜実となりぬ

朝来てみたら、昨夜見た桜は散ってさくらんぼの実となっていた、というほどの意味か。
時間の流れ、無常のことを思い起こさせる。今回、アンツグを読んで知った句だが、味わいが深かった。

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by yamato-y | 2007-05-10 12:49 | ふるさとへ | Comments(0)
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