家笑う
久しぶりに大磯に昨夜もどった。駅からゆっくり歩いてもみじ山を登った。朧な月が出ていた。夜道が明るい。山の新鮮な空気をいっぱい吸い込んで登る山道は楽しい。
坂を上がりきってわが家の前に立つと、家が笑っているような気がした。わずか10日の不在だが懐かしい。やはりうちが一番だ。
今朝はゆっくり目覚めた。空は曇っている。花ぐもりか。小鳥の声が聞こえてくる。
寝床の中で多忙だった10日間をぼんやり思う。体の節々が張っていることに気づく。やはり今回の繁忙は59歳の体にはこたえたようだ。今日、明日とこの大磯で英気を養いおとなしくしていよう。明日、夕方になったら都心へ出て、週始めの仕事の準備にあたろう。それまで、好きな俳句の本と小津の映画でも見てだらだらと過ごすつもりだ。
忘れてはいけないのが山桜だ。ツヴァイク道の途中竹やぶに囲まれるようにしてある一本の桜。あれが今年も咲いているか見届けたい。
のろのろと起きて新聞を取りに行く。パジャマにフリースを羽織ったままの自堕落な格好だ。読売の誌面を広げテレビ欄をチェック。当然だが、関東版のテレビ欄には「ようこそ春のワルツへ」は記載されていない。他の地域の新聞にはきちんと載っているのか少し気になる。
見上げると、桜があった。我が家の前にあるみすぼらしい桜だ。この木は葉だけのほうが美しい。人にもそういう生き方があるかもしれない。花のときはたいしたことがなくても、葉の季節になれば美しいと。
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