散り散りに
今夜、植木さんの関係者と会った後、タケ先生の診療所に行った。このところ多忙で体が疲れていると自覚していたが、案の定腰が張っていると先生から指摘された。いいとはいえないが、あなたは忙しいほうが精神は張るから、この兆候とうまく付き合っていけばいいのではと、嬉しいアドバイスをくれた。
それから久しぶりにゴールデン街のとんぼに行くと、先輩のTさんと昔からの友ウメさんがいた。帰ろうとしていたウメさんに会うと、ずいぶん喜んでくれた。紙芝居いつも読んでいるよと、声をかけるウメさん。なんのこっちゃと思ったら、どうやらこのブログのことらしい。現役をリタイヤしたウメさんはこのブログ記事を”楽しみ”にしていてくれて、時々読んでいてくれるそうだ。お世辞と知ってもうれしい。
久しぶりに会ったウメさんは、少しからだが不自由であった。「パーキンソン病の4段階のうち3段階なんだ」とあっけらかんと言う。私は言葉を失い、なんと声をかけていいのか迷った。
人生の末路が分かっているから楽なもんさ、そこへ行くとあなたはこれからが分からないから不安だろうと、けなげに冗談を言う。もし、この記事をウメさんが読んでいたら、おいらは心配しているんだよって言いたい。でもなあ、明るく振舞うウメさんにそんなシケたこと言えないじゃないか。
かつては、いろんなガールフレンドを連れてきたくせに、定年となるとばったりだねと、おいらのことをウメさんは冷やかす。するととんぼママが、ウメさんは自分の体験を語っているのよと、慰めているのか、揶揄しているのか分からないリアクションを一発いれる。そうだ、年をとってくると。同性も異性も友達がだんだん少なくなるのだ。
久保万の句を、私はウメさんに伝えた。
竹馬やいろはにほへとちりぢりに
ちりぢりはさみしいが、それもまた「サヨナラだけが人生だ」。センチメンタルな私は明け方に会えなくなった人を思うと、眠れなくなることがよくある。これから年をとるにつれ、ますますそういう時間が増えていくのだろうか。
今気がついたのだが、タケ先生、ウメさんとくりゃ、ミズマツが加われば、まつ、たけ、うめ、の松竹梅だ。
そうか、某プロダクションのマツ女史を今夜呼べばよかったかな。
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