「あしたのジョー」の生原稿
昨夜の7時のニュースで見た人もいるかもしれないが、高森朝雄の「あしたのジョー」の生原稿が発見された。
高森朝雄とは梶原一騎氏のもう一つのペンネームだ。当時、少年マガジンに「巨人の星」の連載ももっていたので、同一人とされるのを敬遠して別の名前で「あしたのジョー」を梶原氏は書いていた。
漫画原作という手法が始まったばかりの頃だ。彼が書いた原稿は編集者の手を通して、作画のちばてつや氏の手元に届けられた。それを見てちば氏が画を描いていくのだが、ちばさんはずいぶん原作に手を入れたようだ。
一字一句訂正されることを拒む梶原だが、「ちばと手塚治虫だけは許す」と考えていた。
実際、この「ジョー」の冒頭シーンからちばは大きく変えている。
だが、それでもちばは梶原の原作、構成にぐんぐん惹かれてゆき、伝説の「ジョーや力石」らを形象化してゆく。
ちばに渡った高森原稿は不幸なことに水害にあって、全滅したとこれまで考えられてきた。
今回、私はETV特集「あしたのジョーの、あの時代」という番組を作るにあたり、スタッフにはできるだけ当時の品物に注意してほしいと指示しておいた。その結果、今回の発見があったのだ。わがチームとニュースの記者と合同で昨日取材をした。そして、7時のニュースとなったのだ。
むろん、ことの詳細は3月24日土曜日のETV特集を見て欲しい。
現在、その番組の編集中だ。本日土曜日も休日出勤して、これにあたる。なんとか面白い作品を作りたいと願っている。
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