スピリチュアルな映画
今週の衛星映画劇場は、スピリチュアルな映画の特集を組んでいる。
一昨日の「ゴースト~ニューヨークの幻~」。昨夜は「オーロラの彼方に」だった。
「ゴースト」は私の好きな映画の一つで、これまでも数回見ている。悪い友人の策略で殺された主人公がゴースト(幽霊)になって、その悪友から恋人を守り、仇をうつ物語だ。
「オーロラ」は主人公の亡くなった父とオーロラが激しく降る特異なシーズンに30年の時空を越えて無線通信機を通じて交信するという物語だ。原題はフリックエンシー、「周波数」だ。
この「オーロラ」は次元を越えて「別の人生」もあるという話を一応科学的にもありうるという前提で作られている。
それに比べて前者の「ゴースト」は完全にスピリチュアル(霊的)な認識を前提にしている。つまり最近流行っている江原氏の語るような世界を描いているのだ。
正直言って、「ゴースト」のような世界を私はけっこう好きだ。ただし、単なる霊の話では鼻白むでしまうが、このゴーストは肉体を持たないから現実の物を動かすことができないとか、霊媒師の中に入り込むとか、霊世界の在り様が描かれていて興味深いのだ。
スピリチュアルな要素の強い「ゴースト」のほうがストーリーは自然に流れていた。科学的理屈をつけた「オーロラ」のほうが破綻していた。終幕で、論理が混乱しストーリーがやや乱れるのだ。そこが惜しいが、映画としてはなかなか面白かった。この「オーロラ」の元のアイディアは日本のコミックスだという。
それにしても、「ゴースト」は音楽の使い方がうまい。テーマとも言うべき「アンチェン・メロディ」は実に効果的にせつなく流れていた。ヒロインのデミ・ムーアが一番可愛かった頃の映画だ。アカデミーでオリジナル脚本賞をゲットしている。
今夜は「ソラリス」。タルコフスキーのあの「名作」のリメイクだ。これも広い意味でスピリチュアル映画かもしれないが、かつてはSF映画の傑作と位置づけられていたと思うが。
と記しているところへ、W支配人が通りかかったので、今週のシリーズはどういう狙いかと尋ねると、「心をつなぐ映画」という答。たいていの映画はみなそうなんだけど、そういわれれば納得するでしょ、と悪戯っぽく笑った。今週の中で支配人お勧めは、明日夜のブリティッシュ映画「アイリス」。認知症になって、パートナーに励まされる映画だそうだ。「くれぐれも奥さんと一緒に見ないほうがいいですよ、きっと比べられて文句を言われるから」と支配人の有難いアドバイス。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング