夜飛ぶ飛行機にて ⑨
6時に起床してホテルのバイキングで朝食をとる。
今日でチェックアウトをするので、荷物をまとめる。といっても下着類を詰め込むだけ。
9時に地下鉄でコンコルド広場まで行く。そばにあるオランジェリー美術館に足を運ぶためだ。ここには有名なモネの睡蓮がある。先日、ルーブルで「日傘を指す女」を目にしてもっと彼の作品を見たくなったのだ。
ところが玄関まで行くと、一般公開は12時半からだというではないか。そこまで待っていると、集合時間に間に合わなくなるので諦める。時計を見ると10時。中途半端な時間だ。地下鉄で3つめの近くにあるオペラ座まで行って、ラファイエットかプランタンあたりで買い物でもしようかと思い立つ。所持金がまだ60ユーロほど残っている。
ソルドも3日目になると、品薄で良いものがない。2軒のデパートも小売店もたいしたことがない。仕方ないので学校にいるあっツンに電話して昼休みに学校の門で会うことにした。
12時半、校舎からあっツンが日本の同級生といっしょに出てきた。その彼女に「よろしくお願いします」と一応親らしい挨拶をする。
それから娘に向き直って、「日本から持ってきたユーロが60残った。5ユーロだけ何かのために手元に置くが、残りの55はあげる。」
「えー!?いいの。悪いなあ」と言いながらしっかり娘は受け取った。そして、
「今回はわざわざ来てくれて有難うございました」と猫なで声を出す。驚いて顔を見るとにやっと笑った。
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空港に向かうバスの中から