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ルーブルの中のロマン主義

ルーブルの中のロマン主義_c0048132_22315631.jpg
夜飛ぶ飛行機にて ⑦

フランスを旅する間、T・イーグルトンの「文学とは何か」を読んでいろいろと刺戟を受けていた。その本によれば――。
「文学」という言葉の意味が今のようなかたちで発生したのは19世紀のことだという。その指摘は(遅すぎるかもしれないが)私の頭をガーンとぶったたいた。芸術形式などというものは千数百年も前から出来上がっていたような気がしていたのだが、わずか200年前の近代に入ってからのことだったのだ。

いまのような小説という形式、創造的、想像的な表現を文学と考えるようになったのは、人類にとってもまだつい最近のことだとイーグルトンは言うのだ。
彼の著はイギリス一国しか紹介していないが、これは当時のヨーロッパ全体に広がっていたことらしい。その文学が台頭した時代こそロマン主義の時代なのだ。

この現象が起きてくる背景は、時代が大きく変化し革命の時代を迎えていたということだ。アメリカでは植民地主義の体制が、フランスでは封建主義の旧体制が、中産階級の反乱によってひっくり返される。イギリスは海洋国家から高度経済成長に走り出そうとするときで世界最初の産業資本主義国家になろうとしていたのだ。こうして労働者階級はないがしろにされる(人間疎外)に対して異議申し立て、革命が叫ばれていく。これを国家権力は押さえ込もうとすることに対し、ロマン派の人たちは「創造的想像力」に特権的地位を与えてゆく。つまり、社会暴力に抵抗していこうと個人の内面に重きをおく芸術運動を始めたのだ。
さらに複雑なことにナポレオンが出現し、世界を戦いの渦に巻き込み、そして失墜してゆくという劇的な出来事も後半に付随してくるのだ。

文学以外の芸術、とりわけ美術についてのロマン主義ということを考えたい、そういう作品を目にしたいと、今回のフランス行きを計画したときから考えていた。具体的にはドラクロアの絵が見たいと願っていた。

ドラクロアといえば「民衆を導く自由の女神 Liberty Leading the People」があまりに有名だ。あのフランス革命のシンボルとなる自由の女神を描いた図で、歴史の教科書にも必ず登場する作品だ。これもルーブルにあって人だかりの絶えない作品だが、それに私の関心は向かない。その傍にある「サルダナパロスの死」が見たかったのだ。

ドラクロアの「サルダナパロスの死」。これが発表された1827年、大センセーションを巻き起こしたという作品。
 この画はバイロンの詩から主題をとっている。
サルダナパロスはアッシリアの王で、快楽主義者で、栄華な生涯を送った専制君主である。
そのひどい圧制に対し、ついに反乱が起こる。反乱軍は宮廷に火をつけ、サルダナパロス王の寝室にも近づいてきている。王は、自分が死ぬときは、自分の持ち物すべてとともに逝く、と前から公言していた。
王のそばにいた女性たちは集められ、反乱軍によって一人、ひとり殺されていく。王はその様子を、寝台に寝そべって、何事もないかのように、冷ややかに眺めている。自分の死すら、感じない様子で。

 この画の前に立ったとき、私はその芝居じみた大仰さに驚いた。それまでの古典的なお定まりの貴族の肖像画とはまったく違うスペクタクルな絵画だと思う。ドラクロアの友人に「噫無情」の作家ビクトル・ユゴーがいる。この画が非難されたとき詩人ボードレールはドラクロアを擁護した。彼らはみな既存の権威に反抗し人間の熱い部分を求めたのだ。ロマン主義は、その周囲に横たわるものに対し反抗し、たえず変化するものだった。この運動は若々しくあらゆる権威に対し戦いを挑んだのだ。

こじつけかもしれないが、この初期ロマン主義が日本の全共闘運動のエネルギーと似ていると思えてならず、そのことを確かめたいとルーブルの一角に鎮座する「サルダナパロスの死」を見たかったというわけだ。

それでどうだったかって?たしかに同じエネルギーを、私はこの作品に感じたのだった。

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by yamato-y | 2007-01-16 22:33 | 登羊亭日乗 | Comments(0)
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