
夜飛ぶ飛行機にて ⑥
あっツンは大荷物をかかえて一旦寮に戻っていった。3時まで学校があるので、私は一人でルーブルへ行くことにする。地下鉄のシテで降りて川沿いに歩く。朝の寒気が厳しく身がひきしまる。ルーブルの建物は見えたがあまりに大きくどこから入っていいのか分からない。うろうろしていると、小学生の団体がぞろぞろ歩いていたので後をつける。
宮殿の中庭にあの有名なガラスのピラミッドが見えた。ここから入場するのは以前来たときに覚えた。映画「ダ・ヴィンチコード」でも象徴的に撮影されたビューポイントだ。
ルーブルには10万余りの収蔵品があって、常時2万5千点ほどが展示されている。それを網羅しようとすると10日はかかるだろうと言われる。ツーリストにその余裕はない。せいぜい半日か1日でしかない。端折って見学するしかないが、何を見て何を飛ばすのかがルーブル征服のポイントだ。
今回は3つにしぼった。ダヴィンチの絵、ルーベンスの絵、ドラクロア、ダビッドの絵。
とはいえ、この巨大な空間を移動する途中にさまざまな名品が並ぶので、それを放棄する気はない。
驚いたことに日本の美術館と違って、大半の作品が「裸」で目睫の間にある。しかも、「モナリザ」以外は撮影しても咎められることはない。あの「ミロのビーナス」ですら見学者はばしばしフラッシュを焚いて撮影していた。
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