せこいだけじゃすまない
朝のワイドショーでも揶揄しているのが、ホンマ政府税調会長の官舎不正入居問題だ。
11月に安倍首相から会長に任命されたばかりだが、その前は経済財政諮問会議の委員を5年ほど務めていて、その任期のなかほどから、原宿駅前の高級官舎に住んできたという。ここしばらくは愛人と同棲していたというのだ。まさに、「家政婦は見た」ドラマそのものではないか。
ワイドショーの中で、作家の室井佑月が会長のことを「せこい男」と評していたがそれだけですまないだろう。この人物がこれからの増税路線を敷いていくなら醜聞程度と無視するわけにはいくまい。勝ち負けの構図がさら強まっていくのだ。
彼が政策提言しようというのは、ずっと新自由主義の市場経済の実現だろう。経済については詳しいことは分からないが、大きな政府か小さな政府かということをめぐって、ここ数年議論されてきた。小さな政府論にたって、企業減税をし住民税や消費税、所得税をひきあげて、企業有利に経済を展開させようというのが、安倍政権の意図だろうし、そのうえに立っての政策立案を任せられているのが、くだんのホンマ会長だ。
10年ほど前から大阪民放のワイドショーなどへ出てきて、タカ派的意見を強引に話す人物だと印象があった。やがて、在京の番組にも顔を出し、いつのまにか小泉政権のブレーンみたいなところにおさまってきた。こうやって、いわゆる勝ち組が形成されてゆく。この人物と同じ匂いがするのが、ミヤウチオリックスとかフクイ総裁らである。皆でなかよしクラブを作ってインサイダーで利益を得て、追求されると、だんまりで逃げ切るというやりかただ。ホンマ会長もその手でゆくつもりだろうか。
負け組はといえば、税はあがり、終身雇用も外され、年金も止まり、自治体も破産するという何重苦も重ねさせられるわれわれ市民だ。グローバリズムという名のもとで規制緩和により、格差がますます拡大しているというのに、有権者はだまって従ってきたのだ。
日興コーディアルにしてもミサワホームにしても三菱自動車にしても、以前も悪いことをしていて、当時も出直しますとかいって土下座したりしていたのが、数年経つとまた悪いことをしている。ゼネコンだってそうだ。タイセイにしろハザマにしろオオバヤシにしろ、談合をいつまでたってもやめない。どうしてそういう存在がゾンビみたいに生き返るのだろう。銀行なんかはバブルでガタガタになったのを、公費を投入して、安い金利という政治的決定で再建しておきながら、税金を払わず、保守党に政治献金するとはどういうことか。こういう存在が淘汰されず、真面目に働いていてもプアなままの市民。
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