盛況、スーパーエッシャー展
今朝、開館と同時に東急文化村の展覧会に駆けつけたが、その時点でおよそ500人の入場者がいた。ほとんどの客はガイド用のパソコンを手にしながらの観覧なので、移動が遅い。あちこちで渋滞が起きていた。私は解説なしで自分の目で確認していくつもりだったので、終わってみれば1時間で済んだが、解説付きであれば2時間はかかったであろう。
それにしても人気だ。観客の層は幅広い。私のような熟年の夫婦とおぼしきカップルと若いカップルがほぼ半々。珍しい光景だ。加えて若い男・女が詰め掛けている。時間が時間だけに児童生徒は見当たらなかった。
なぜ今人気があるのだろうか。
フシギな絵、騙し絵というのは、近年のCGで馴染みが出来ていて、観客にとっても理解するのは難しくないのだろう。しかもエッシャーのフシギさは一目で分かる明解さがある。美術展に行ったからとて教養で鑑賞する必要がない。ある種、エンターテイメントのノリで見て回ることができるのだ。
エッシャーの作品はリトを中心とする版画が主だ。実は印刷物で見ることと展覧会に足を運ぶことの差はそれほどあると思えない。実物の前に立ってもそれほどの感慨は私にはなかった。ただ一同にこれほどの作品を見ることができるのは有難いのだが。
10年前に見たエッシャー展より進化したことがあった。それは映像でエッシャーの作品を動かして見せる展示である。原画を土台にCG化してあって、これは無限円の構造などが抽象的でなく理解できた。しかもこの作品は触って指示できるという可変性がある高度なもので、もしエッシャーが生きていれば彼も楽しむだろうと思うほどよく出来ていた。
最後のコーナーである感動を覚えた。壁面に少年マガジンが10冊ほど貼り付けられ、エッシャー記事の見本がそばにあった。このコーナーの解説に、エッシャーをいち早く少年誌が日本に紹介したのだが、その功績は怪獣博士大伴昌司であると、記されていた。
こういう場所で、大伴さんに会えたのは嬉しかった。明日、重要なミーティングを控えている私には吉兆に思えた。
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