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両村上(春樹と龍)

私・小説

自分の体験したことを多少作り話も入れて脚色した小説を私小説と言う。これは18世紀ヨーロッパで起こった自然主義が日本へ導入されて作られたジャンルで、日本独特のものだと文学史で習ったことがあるが本当にそうなのだろうか。

全くの作り話もあるかもしれないが、体験した事柄を使って小説を書くということはヨーロッパでもあるのではないかと思ってしまうのだが、違うのかしらむ。

春樹、龍の両村上が若い人のために編んだ個人短編集「はじめての文学」が最近発売されて、私もその両方を読んだ。どちらかと言えば電車の中で読むには龍のほうが面白かった。ただ龍の読後に納得いかないものが残るのだ。それがどうやらモデルの問題であるらしい。

両作家とも、本人と思しき主人公が登場する作品をいくつか書いている。村上春樹の場合、内気で気難しく繊細な心をもった主人公は小説として書かれてもそれほど違和は感じない。元来メディアにほとんど露出しない春樹はそういう傾向をもった人だろうと、読者である私もあてをつけて読むから、主人公と春樹との乖離はそれほど大きくない。だから小説に説得力がある。

ところが龍の場合はそうはならないから読んでいても居心地が悪いのだ。例えば『フィジーのヴァニラ』という短編の主人公は体をこわして近所の医者へ行く。そこで昔「関係」のあったマミと偶然出会うことから物語が始まる。そういう場所に不似合いな真っ赤なマニキュアを彼女はしていた。そのマミは銀座の古い一流のクラブでホステスをしていたのだ。テニスが好きな主人公はほぼ龍自身だから、そういうクラブで飲み歩いた体験をベースにした私・小説だろう。「彼女とは何度か関係があった」とさらりと龍は書いている。

マミの病気の子と主人公の3人はお茶を飲むことにする。
《「ね、あたし達ってどうしてできなかったのかしらね」女はもう一度そう言った。四歳の娘は時々肩と顎のあたりが震える。「うん、子供もいるし、そういう話はいいじゃないか。ご主人はどういう人なの?」そう言ってアイスクリームを一口舐めるとからだの内部と表面が別の生きものみたいな妙な気がした。》

昔の女性に言い寄られているのだ。かつて銀座の一流のクラブにいた女に。主人公はそれをはぐらかそうとする。
この部分が可笑しくて噴出しそうになる。あのおばQ体型の龍がクラブにいた女にそれとなく口説かれてそれを邪険にしている図という設定が、あまりに似合っていないので。だが実際にはあったことだろう。蝦蟇みたいな顔をしているが愛嬌はあるし、当代の売れっ子作家であればいい女もやって来るだろう。まあ、こういうことがあったというのを否定はしないが、なんか2枚目気取りがいい気なもんだと、興ざめしてしまう。

私小説でもなんでも本当であればいいというものではないのだと、当たり前のことを思った。
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by yamato-y | 2006-12-06 12:36 | ブロギニストのDJ | Comments(0)
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