嫌われ松子の一生
TSUTAYAで、ずっと借りられっぱなしになっている「嫌われ松子の一生」を本日入手した。
一泊二日の利用なので、今夜さっそく見た。面白かった。
衛星映画劇場のワタナベ支配人が、今年のベストテンの上位にランクされる作品と高い評価を与えていたから、「どーれ」という気分で見たら、おもしろかった。
不思議な作品だ。いわゆるリアリズムの作品でなくミュージカルのような、おちゃらけのようなテイストなのだが、エンディングでしみじみと感じるものが溢れてくるのだ。前作の「下妻物語」より味わいは深い。この脚本、監督を担当した中島という人物はなかなかの才人かもしれない。
画のつくりはCG多用の、CFでよく見るものだ。が、カメラの動き、切り取り方がまことに新鮮なのだ。にしても、構成がうまいというか、客を引き込んでゆく力はたいしたものだ。
監督ともう一人評価したい人がいる。主演の中谷美紀だ。彼女はこういう芝居のできる女優とは思ってもいなかった。漫画チックな動きのなかに、シリアスなものがひらめくように忍び込ませた芝居は感動的ですらある。
とまあ、絶賛してみたが、それほど凄い映画かなと、自分でもやや疑うところがある。とにかくレベル以上ではあるのだが、どこかに監督にしてやられているのではないかという疑念が残るのだ。
画つくり、つなぎのうまさから言って、「大伴昌司映画」の有力な候補監督だとは思ったのだが。
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