
小笠原伯爵邸


大伴昌司の母、四至本アイさんと小笠原伯爵邸でお昼ご飯をごいっしょした。
今から76年前に、アイさんはこの屋敷に参上して、使用人に向かって講演したという、アイさんにとって忘れられない場所だ。
この屋敷が現存していると思っておらず、同僚のO君に母君が話したところ、今レストランとして評判になっているということを、O君が話した。それが半月ほど前。それを聞いたお母さんは生きているうちにもう一度見られるならこんな楽しいことはないと思った。
その思いを叶えてやりたいと、O君は母君をそのレストランへ招待したのだ。96歳だが矍鑠としたアイさんは池上から河田町のその邸宅に向かったのだ。
小笠原流で名高いあの小笠原家の屋敷だ。1927年(昭和2年)に新宿区の河田町に小笠原伯爵は1300坪の邸宅を建てた。当時評判になったスペイン風西洋建築だ。
女性記者だったアイさんはよく出入りした。ある日、伯爵から使用人のために世の中講座を開いて欲しいと言われて、話をしに行ったのだ。1930年当時だ。
アイさんは76年ぶりに訪れた。周りはすっかり変わったが邸宅の母屋はその優雅な姿をとどめていた。昔話に花をさかせながら、ランチのフルコースをすべてたいらげた。
恐るべき96歳だ。
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