駅舎の工事
大磯駅まで行くと、駅舎にテントが張り巡らされ工事用の足場が組まれていた。一部改造されるらしい。
駅員に問うと、エスカレーターを設置するそうだ。そんな話聞いていないよ。
田舎の駅といった大磯の駅にびかびかのエスカレーターが付くなんて。興ざめじゃないか。
大磯の駅は長く昔っぽくやってきたが、今年春に駅舎とつながってコンビニが開店したときぐらいから“近代化”を図っているようだ。駅長が変わって経営方針が変更したのだろうか。昔っぽい公衆トイレもプレハブのにわか普請になった。
ここ数年、町の景観はどんどん変わっている。老人や障害者にやさしい町つくりということだ。ターミナルの駅ではエレベーターは各ホームがに設置された。だが利用する大半が体の大きな若者やサラリーマンで、年寄りはたいてい次ぎの運行まで待たされている。弱者の装置ではなく横着者の機械になりはてているのが現状だ。
大磯の町には老人が多い。駅を利用するにしても跨線橋の階段の上がり降りがたいへんだというのは分かる。でも駅の真ん中に作らなくてもいいだろうに。ホームの上り方向にはそれなりのスペースがあるのだから、本駅と離して建てるということを構想しなかったのか。
字句は忘れたが、寺山修司の短歌で、田舎の駅のトイレに入ってぼんやり外を眺めるという作品があった。アンモニアのきつい臭気が漂い、昇降客も疎らでがらんとした田舎駅のあっけらかんとした風景。そういう何気ない風景が少しずつなくなっている。
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