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虐待、その悲しみ

虐待、その悲しみ

 チームリーダーが、少し話しがあるのだがとやって来た。「虐待について、撲滅キャンペーンの番組を来年に向けて作りたいのだが、関心ありますか」と聞く。
ある。おおいにあると私は答えた。リーダーが言うに、虐待の状況は危機的だ、なんとかしたいと関係部署と連絡を今とりあっているのだが、具体的な番組の企画を考えてもらえないかと依頼された。
偶然か、昨日虐待のあるケースについてかなり深く話を、私は聞いていた。

その家は貧しかったから、たった一つの宝ものを入れる箱がその子の慰めだった。狭い部屋の隅っこに飾っておいた。大事に大事にしていた。暇があればそっと眺めて満足するのが唯一つのその子の楽しみだった。

父は酒のために解雇されていたので、一日中家にいて酒ばかり飲むようになった。酒がなくなると他の家族にはあたらずその子にだけあたった。いつも父を見る目が恨みがましく、たえず批判するかのような目つきで、父には不快な子だった。幼くてまだ何も分かっていない子だと知ってはいても、その目に出会うと腹立たしく思った。それでも酒があれば、不愉快な目つきだという程度ですますことができたが、酒が切れると、そうはいかなかった。見るもの聞くものすべてが気に入らなかった。その苛立ちはその子に向かった。
          *                 *

あの子が大事に箱をしまうのを見て、わしは腹が立った。酒がなくなってこんなに苦しんでいるのに、あの子はまったく理解しないし、わしよりあの箱を大事に思っているのが気に入らない。

あの子が後ろを向いた隙に、わしは宝箱を取り上げた。気づいたその子が「かえして、かえして」と泣き叫んだ。
わしは、あの子の手が届かない高さまで持ち上げて、これはお前にやらないと言った。
あの子はそれを聞いて驚いた。そして、涙声で「かえして、かえして」と手を差し伸べた。私はますます意地悪く、高い高いをして箱を持ち上げた。

そして、わしはその箱を畳に向かって投げつけた。ぐしゃっと箱がつぶれた。「あ」とあの子は小さく叫んだ。わしは思い切り右足を箱の上に乗せた。バキっと音がした。悲鳴があがった。

「馬鹿」とあの子は呻(うめ)いた。
わしのなかで何かがきれた。台所へ行って包丁をとりあげた。向き直って、あの子にそれを向けた。
あの子は恐怖でぶるぶる震えていた。わしは握ったままじりじりと詰め寄った。すばしこいあの子は一瞬わしの脇を抜けて玄関へ向かった。よろよろとわしも追った。

あの子は靴もはかずはだしのまま飛び出した。
「こらーっ、戻って来い」玄関の戸をがたがた鳴らしてわしは大声で叫んだ。

近所の人たちが出てきて遠巻きにしてわしを見ていた。あの子はその人垣の向こうに消えた。
**
 異変に気づいた母親が、その子の後を追った。通りまで出たが姿はなかった。
母は酒屋の裏の路地に逃げ込んだにちがいないと思った。
案の定、その子がそこにしゃがんで泣いていた。はだしのままで。
近づいて声をかけると、その子は目に涙をいっぱい浮かべて、何かを訴えるかのように母のほうを振り向いた。

私はこの子の気持ちを思うとたまらない。そのときその場にいて、なんとかしてあげたいと思うが、今の私は何もできない。
こんな子が今も全国たくさんいるのだろう。その子たちに手を差し向けたい。実際に私が出来るのは、虐待をテーマとする番組を作って世間に虐待する親に向かって「止めなさい」と訴えることしかできない。が、それをやりたい。やる。

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by yamato-y | 2006-11-17 17:40 | 新しい番組を構想して | Comments(1)
Commented by Ray at 2006-11-18 00:35 x
ちょっと ひとこと申し上げます

「かえして、かえして」 。。と 言えること
「あ」。。と 小さく叫べること

多少なりとも 自己主張のできることは 幸せかも?。。しれません



なにもかもを 心のうちに秘め
声にせず、表情にさえも出さないようにしなければならない子も 
居るのです

居た。。のです



それでも そういった環境を 自分の人生のなかで
逃げ道にしないこと


これが いちばん大切かも。。?など 思うこともあります


逃げ道を 最初から作っている人に 精神的な成長は無いように思います


長い目で見ることも 大切かな。。?と。。?


虐待を 親にやらせきることも また、大切なことかも?しれないとも
思うことも有ります

。。など いろいろ考えます

あくまでも 私の世界のなかで・・ですが。


よい番組ができますように~・・

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