仕事幸兵衛
番組の制作現場に30年いると、職場の雰囲気、従業員の気性というのも把握できるようになるものだ。
近年若いディレクターたちがインディペンデントでなくなりつつあると思えてならない。
ついしっかりしろと小言が出そうになる。その言葉を飲み込んで川柳にしてみた。
ディレクターよ パソコン見ずに 現場見よ
取材を現場まで行かずに、ネットで情報を調べて、企画書を“でっち上げる”ことが少なくない。そうやった企画はたいてい実際のロケ段階で立ち往生することがよくある。事件は現場で起きているのだ。
現説で 判断できず 泣く技術
現説とは(現場説明)のこと。中継番組では技術スタッフが10数名参加する。その番組の指揮はディレクターがやるのだが、問題が発生してもなかなか判断できないという者がいる。方針が決まらず、周囲のスタッフはおおいに迷惑する。
批評する そいつはロケの 出来ぬD
Dとはディレクターのこと。他人の番組のオンエアーを見て、けちをつけてばかりいる者がいる。批評するほどの実績も残していないくせに理屈ばっかり言う。そういうのにかぎって、ロケをして来たラッシュを見るとたいしたことがない。それで言い訳ばかりを言う。あのときはちょっと天気が悪くってとか格好の人物がつかまらなくってとか、編集室で釈明ばかりする。
言い訳で 終わってしまう 編集室
おまけに企画を立てられず、人が立てた企画提案で仕事をするくせに、その企画に対してクレイムばかりつけるのだ。こんなテーマはかつてやった、こんな話は時代遅れだ、と。
提案を 出せないくせに 文句言う
私はまだ出会ったことがないが、今日からロケが始まるという日に、カメラや音声が集まっていても、姿をなかなか現さないディレクターがいるそうだ。いざ本番になったらびびってしまうというタイプだ。ひどいのは体調不良で休む者がいる。自分で企画を立てておきながら無責任極まりない。
ロケに出る日 姿を見せぬ ディレクター
だが努力をすれば報われることもある。天網カイカイ疎にして漏らさず。
天はそういう者を見捨てない。
コツコツと 取材重ねて 感謝され
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