メディア論的考察
村木良彦というテレビ第1世代のプロデューサーが、インターネットが世界的な規模で拡大していくにあたり、3つの事件があったと書いていた。このまとめ方が実にすっきりしていたので、ここで紹介したい。
1つ。1994年、アマゾン・コムの登場である。ネットの本屋だ。使ってみると便利だ。便利なだけではない。使いながら、自分の情報が吸い取られてゆくという構造だ。「見ること」は「見られる」ことだ。
2つめ。1997年、ビデオ録画革命。TIVO社が開発した、内臓ハードディスクでの録画だ。これを使えば、CMをスキップでき、自分の好きなものを見ることができる。オン・デマンドの実現だ。
3つめ。1998年、グーグルの登場。最強の検索システムである。
これらをふまえて、ブログが1999年登場し、あっという間にメディアの基幹に侵入してきた。何十億というブログが世界にはびこる。既成の大手マスコミの顔色をなからしめる、将来メディアの真ん中にくるのは必至。村木はこの流れを、メディアのパーソナル化と見ている。
これから何が欲しいか。私見だが、映像の倉庫だ。だがYOUTUBEのような無整理大倉庫ではない。ジャンル化、カテゴリー化された、利用しやすい倉庫だ。その映像は誰でも作れて誰でも利用できる。
もう一つ、選別システムだ。 情報が溢れかえるほど氾濫すれば、当然これの「選別」が重要な意味をもつ。誰が、何の根拠で語るのか、ある順序で上手に物語られること、ある切り口で編集されること。こういう点をシステム化することが期待される。
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