ミニ講演会
大学の授業は12時で終え、その後数人の学生といっしょにルネの学生食堂へみんなと行って、楽しくだべった。別れたのが1時半過ぎ。私はバスで京都駅に出て、東海道線に乗った。大阪梅田に出た。
夕方5時半から、ジュンク堂梅田店の一角で、私の新刊「ドキュメンタリーを作る」を記念するミニ講演会が開かれるとあってやって来たのだ。それまで3時間ほど暇がある。私はすぐネソに出かけた。
30年前、仕事に就いた私の最初の勤務地はここ梅田の曽根崎だった。サツ回りの新人記者たちは、この曽根崎警察署管内をネソと呼んでいた。私の夜の「遊び場」だった。
この町には「お初天神」がある。その界隈を歩く。建物はあまり変わっていないが、中に入っている店がほとんど代替わりしていた。それでも何件か昔のままの店もある。ギョーザのミンミン。居酒屋の大関屋。名前は知らないがいかがわしい「大人のおもちゃ」。パチンコ屋。
私の足は、まっすぐ曽根崎小学校裏に向かう。
ここにすし屋「市力」がある。店は30年前のまま。板さんが変わっているが味は昔のままの大阪寿司。新人時代、給料をもらうと、ここのにぎり定食を食べに来たものだ。
寿司の注文は昔通り。1、マグロ赤み、2、イカ、3、赤貝、4、とり貝、5、アワビ、6、ここで赤だしを注文、7、とろの鉄火巻。以上。会計はしめて4000円弱。
この界隈や東梅田の地下街をうろうろしていたら4時半となり、あわててヒルトンホテルイーストに向かう。ここの1階ロビーでジュンク堂の担当者と待ち合わせていた。
やがて、店長と京大出版会のYさんがやってきた。あいさつをして名刺を交換する。大型書店の梅田店長というから年配の人を想像していたら、まったく違って若いのには驚いた。控え室に通されて打ち合わせとなる。そこへ今回の企画を立ててくれた店員のYKさんも来る。彼は熱心な冬ソナファンだそうだ。私を会場で紹介するのに、あの冬ソナを立ち上げたプロデューサーですとしたいがどうだろうという申し出。いやいや、何でもいいですよ、言われる通りにやりますと返事をする。ということで、冬ソナと京大出版という異色の組み合わせで、私のプロフィールが立ち上げられた。
5時半、会場(といってもジュンク堂の売り場の一角だが)には30人弱の観客が集まった。顔ぶれは多彩だ。当初予定をしていた映像の専門学校生の客の姿はあまりなく、中年の女性、老年の男性が目に付く。これでは、最初のツカミはやはり「冬ソナ」でしょう。
30分間、当たりかまわず、番組を作ることを話した。話の後半は出来るだけ新刊『ドキュメンタリーを作る』に、こじつけていったのは、京大出版会の編集者Sさんの顔も見えたから。と言い訳をしておこう。
来られた記念に下のランキングをクリックして行ってくれませんか
人気blogランキング
