なのにあなたは大磯へ帰るのか
今夜が多忙のピークとなった。8月5日放送の「ぼくはヒロシマを知らなかった」の最後の作業、テロップ入れ(字幕をつける)と8月12日放送の「戦争へのまなざし」のコメント直し(ナレーション原稿の推敲)が重なったのだ。両方とも90分サイズの大作。作業は簡単ではない。
この数ヶ月、帰宅はいつも7時半の湘南ライナーに決まっていたが、さすが今夜は9時半となった。これでもまだ今日中に帰れるだけましだ。40代の頃だったらはおそらく明け方までねばっていたにちがいない。
早仕舞いといっても、9時半に乗ると家にたどり着くのは11時過ぎだ。ととろが出そうな暗がりの道をぶらぶら歩く。
暑さがもどってきてムシムシするから、もみじ山の坂を登ったら汗でシャツはぐっしょりとなった。
1時間半かけて大磯へ戻らなくても、目黒のアパートへ行けば楽なのだが、やはり大磯へ足は向く。目黒は狭いコンクリートの部屋だし娘がいるし、急に行けばどうせ苦言の一つや二つは食らうに決まっているし。(トイレの戸をきちんと閉めろとか自分のタオルを使えとか、いちいち煩い)
一晩もそんな“逆境”にいたくない。時間がかかっても大磯へ帰るほうがずっといい。
渋谷―大磯間の1時間半は、私が仕事モードからプライベートモードへ転換してゆく重要な場なのだ。この間にぽかんとアタマの中を空っぽにするのだ。通過儀礼と称している。
なにより、大磯のホームに下りると、緑の匂いというかオゾンがぷんぷんする。今夜は加えて潮の匂いもきつかった。暗がりの中を鼻歌まじりで帰宅する心地よさよ。
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