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定年再出発  


懐かしい空
by yamato-y
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ツネゴン忌

津田恒美の直球人生
ツネゴン忌_c0048132_1752422.jpg

 津田恒美は1993年7月20日、「今日」亡くなった。
津田投手は、広島カープの抑えのエースとして、闘志をむき出しに直球一本で勝負し、炎のストッパーと呼ばれていたが、脳腫瘍に侵され、必死の闘病も空しくわずか32歳の若さでこの世を去った。当時、その人生は関係者以外誰にも知られていなかった。

その年の暮れ、ディレクターのO君が津田の妻・晃代さんの手記を見つけてきた。そこから分かった事実は我々の想像を絶するものだった。O君も私も手記を読んで感動した。
病む夫と共に二人三脚の闘病生活を送った妻・晃代さんのこの手記をもとに、ゲームにも病気にも真っ向から勝負を挑んだ津田投手の生涯を描くことに決めた。
そして、一年後の1994年、5月4日に「もう一度投げたかった~炎のストッパー津田恒美の直球人生」が放送された。放送されるや、ものすごい反響が巻き起こった。大勢の人びとが津田の生き方に感動した。それは真っ向勝負の直球人生だった。

この番組を構成するとき迷ったことがある。番組の冒頭の場面を何から始めるかということだ。遺児大毅が津田死去後に始球式で父に代わって投げたエピソードにするか、それとも父を失った母と子のキャッチボールから始めるか、スタッフの中で意見が分かれた。結局、始球式の場面にし、キャッチボールのシーンはラストシーンにした。
それで良かったと、今になって思う。この番組を見てくれた視聴者が次ぎのような意見を書いていてくれたのだ。

《番組の最初から最後まで涙が止まりませんでした。NHKスペシャルは何度か再放送されましたが、あの番組のつくりは大変素晴らしかったと思います。とくにラストシーンがよかったですね。
 津田投手が亡くなってから幾日か経ったころの映像で、残された母と子が、家の庭のようなところでキャッチボールをしているシーンでした。カメラは母親の背後から、ボールを投げてくる息子の正面を映しています。3~5歳くらいでしょうか。大きなグローブを片手に、元気いっぱい母のミットめがけて投げ込んできます。その何球目かの投球が大きくそれて、カメラの方に飛んできたのです。
 あっと思って、奥さんが振り返ります。初めて画面に見えた奥さんの表情はとても快活な笑顔でした。そこで画面が静止し番組は終わります。悲しい中にも希望の灯がちらと見えたようで、一瞬ほっとしました。本当にいいラストシーンでしたね。》

 私らが願った思いが伝わったと、この意見を読んでしみじみ思う。たしかに津田の人生は苦難に満ちていた。本人も妻も悲しいことが続いた。でも、けっして物語を「お涙頂戴」にするつもりはなかった。津田亡き後もけなげに強く生きてゆく母と子の姿をしっかり訴えたかった。だから悪戯坊主の大毅、サザエさんのように驚く晃代さんの姿を、しっかり見る人の心に焼き付けたい、そう願ってこのキャッチボールの挿話をラストシーンにしたのだ。

余談だが、津田は1985年に「恒美」から「恒実」へと改名している。知ってはいるが、私はどうしても恒美にこだわりたい。新南陽の実家を訪ねたとき感じたツネゴンは、私の中では今でも恒美だ。

 南陽工業高校時代、津田はエースとしてメキメキ頭角を現した。中国地方に津田ありと全国にその名前が轟いた。その頃、中国地方にはいろいろな怪獣が噂になった。比婆山中に住むと言われるヒバゴン、ツチノコなどである。津田もそれにならって、怪物ツネゴンとあだ名された。その後も強気一辺倒の「炎のストッパー」と異名をとることになるが、実は気のやさしい少年だった。だから、マウンドでいつも津田は自分に言い聞かせていた。「弱気は最大の敵」。

7月20日、津田の命日のこの日。私はツネゴン忌と呼びたい。合掌。


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by yamato-y | 2006-07-20 17:52 | 魂のこと | Comments(0)
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