夏来るらし
緑が濃くなっている京都。梅雨の晴れ間が2,3日続いている。雨はないが蒸し暑い。
吉田神社界隈。
このあたりに来ると大学のタテカン(立て看板)が目に付く。近年、東京の大学では少なくなっているが、ここではけっして減ってはいない。
その中の一つに目を奪われた。「靖國で会おう」はもういらない、と大書してある。
そういえば黒沢明の「青春に悔いなし」の物語はここ京都大学から始まっていた。戦時下の嵐を生き抜いてゆく男女を描いたものだった。
京大でも学徒出陣で戦死した人は二百を越える。「われ月明に消ゆ」で知られる林尹夫もここで西洋史を学んでいた。
生きていればきっと教授になり研究者としても立派な業績をもたらしただろうと、今も惜しまれている。
この平和な風景の中に、そういう悲劇が潜んでいるということを、先の看板は思い起こさせてくれた。
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