ひばり、伝説の東京ドーム③
3月に入ってひばりはドームを下見する。コンサートのことは話題になっており、この時ほとんどのマスコミが取材に来ていた。ひばりがグラウンドに下りると取材陣がぞろぞろついてきた。スタンドを見回すと改めてその広さに驚く。心に期するものがあったかのように、ひばりはバックスクリーン右上のオーロラヴィジョンの大画面を無言でにらむ。事情をしらない記者やリポーターの目にはコンサートに賭けるひばりの意気込みと映ったであろう。だが、後にひばりが書いた日記の記述からすると違っていたようだ。
《さて、私を待ちかまえていた、「東京ドーム」への挑戦。それは私にとってやはりまだ重荷のようでした。五万人のファンの前で私はスタートを切ってしまった。もう後へは引けない。》(ひばりの日記)
体調が戻らないままひばりは、不安を抱えて本番に向かっていたのだった。
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