追悼、黒木和雄監督
あさって6月9日に、日本青年館で「黒木和雄監督とのお別れ会」が開かれる。300名定員の会場に現在470を超える参加が予定されている。あらためて黒木さんの存在の大きさを知る。
この会の発起人は、土本典昭、東陽一、鈴木達夫、松村禎三、木村威夫、久保田幸雄、高野悦子、原田芳雄、石橋蓮司、桃井かおり、の名前が並ぶ。交友の広さを知る。
黒木さんが亡くなる数日前には、新作「紙屋悦子の青春」の試写に顔を出していたのに、本当に意外な死だった。
今回、黒木さんがこれから撮りたいと考えるテーマに、山中貞雄と並んで「藤田嗣治」があったと聞いた。私はこのことを初めて耳にしたが、なぜフジタにこだわったのだろうか。黒木作品の評価はこれからゆっくり始まっていくだろう。彼が作り上げた作品、未完に終わった作品、合わせて検討されるにちがいない。そこで、フジタという複雑な人生を生きた人物を映画化しようとした、黒木さんの思想が浮き彫りになるにちがいない。早くその日が来ることを楽しみにしたい。
お別れの会のはがきの文末を紹介しよう。
《黒木和雄監督は、孤高の映画作家です。しかし同時に、人と集い、人と語ることが大好きな人です。偲ぶには、あまりに時がなく、お別れには、あまりに悲しい。》
この、お別れ会を私たちは記録しようと考えている。そして、この監督のフィルモグラフィーを番組にしようと、今構想している。
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