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漱石の孫のリポート

番組を作るメリット

漱石の孫のリポート_c0048132_1050495.jpg

今年の2月に出版された『孫が読む漱石』(夏目房之介著)は、早々と購入していたがすぐに読まなかった。
今朝、休みで寝坊して寝床にいたらその本が目に入り、ちょこちょこと読み出し、止まらなくなった。夏目さんは文章がうまい。というか、分かりやすい。

実はこの本が出来る過程に、私も少し加担しているのだ。終章の文学論はテレビ番組の体験が話のもとになっている。 カノックスのSプロデューサーが夏目さんと番組をやりたいと思って「家捜し」をやったことから生まれた番組である。

2004年5月に放送された、ETV特集「祖父 漱石~夏目房之介がたどる『猫』誕生百年~」がその番組。私もプロデュースした一人だ。
この番組は、《『文学論』第5編草稿を僕(注:夏目房之介)が「発見」したことに始まり、その「謎」を追って人に会い、帰国後の挿話をドラマ風に挿入し、やがて『猫』がじつは『文学論』の理論、分析の実践であったことがあきらかになる構成になっている。》
こんな難しいテーマをよくわかりやすく見せたものだと、『孫が読む漱石』のなかで夏目さんは番組を高く評価してくれている。

 といってくれるのは嬉しいのだが、実際の番組作りは往生した。というのは、夏目家の納戸から「文学論」の“原稿”が発見されたというので、話に私ものったのだが、それは漱石の真筆ではなかったのだ。漱石が東大で講義したことを書き取った、弟子中川芳太郎のノートだったのだから。
真筆であれば、それだけで価値もあり内容も検討する意味があるが、代理の文章となると必ずしも漱石の考えとして見なすことも難しい。これでは番組を立ち上げるのは無理だといったんは諦めた。

ところが諦めないのがすっぽんのようなSプロデューサー。なんとか番組にしたいと粘る。
どうするのかと訊ねると、『文学論』そもそもが構想されたことをトレースしたいと言う。馬鹿なことを言うんじゃないよ、あんな観念的な文章をどうやって映像化するのさと、私もやけっぱちで怒鳴る。

それでも番組は出来た。
だが、完成に至るまでこれほど苦しんだ番組作りは近年なかった。 
文学の基本型は「F+f」。フォーカスする文学の印象Fと情緒的要素fの結合が文学を形作る、なんてことをどうやって映像したか・・・。
番組を見ていただければ苦心の策が分かっていただけるだろう。
だいたいが文学的素養などない連中がやるのだ。一から勉強を始めた。しかもインタビューする相手は東大の小森陽一教授、亀井俊介名誉教授など錚々たる人ばかり。聞くうえでもある程度当方が承知しておかなければならないことが山ほどあった。

幸い、亀井先生は25年前私が付き合ったこともあって、きさくにかつ分かりやすく話してくれた。小森さんも同じ努力をしてくれた。その二人の談話から、逆にこのテーマの意味を探りだすという、無謀にして気の遠くなる番組作りとなったのだ。

それにしても腹の立つSプロデューサー。資料だけは次々と運んで来る。だが内容の芯はいっこうに決まらず、私は編集室で何度も癇癪を起こした。まるで漱石の癇癪が乗りうつったかのようだった。2003年の暮れから2004年早春までは、この番組の編集に明け暮れた。

 しかし、番組を作る「メリット」というのはあるものだ。この番組を担当しながら、私はまず『文学論』を全部読み通したし、漱石のいくつかの作品もまとめて読み通したのだ。こんなことがなければけっして読まなかった著書のいくつか。
そして、主人公の夏目房之介さんとも親しくなった。夏目さんは言わずと知れたマンガ評論の大家だ。この夏目さんに講義をしてもらえないかという要望が、私が関係する京大20世紀学研究室のS教授からあがった。
 番組のうちあげのときに、私が夏目さんに依頼したところ快諾を得た。こうして生まれたマンガ論集中講義はとても評判がよかった。 
ということで、番組作りも「苦あれば楽あり」があるのだ。

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by yamato-y | 2006-06-03 10:43 | シリーズ作品回顧 | Comments(0)
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