タケ先生の本が出た。
一昨夜、タケ先生に鍼をうってもらった。120本ほどの深い鍼を20分ほどで次々に打ってゆく。鍼と鍼の間隔は1秒か2秒という素早さ。最後に腰に大きな鍼を打ちもぐさを付けて灸をすえてくれるのだ。これが時間にして5分とも10分とも思える。時間感覚がなくなるほど、お灸が気持ちいいのだ。
途中、急患が来たので、私の鍼はお弟子さんに代わる。途端、鍼が全然違うと感じる。むろん、先生から教えられているのでポイントは間違えていないし、後の効果も変わらないはずだが、鍼の受ける感じが違うのだ。まず、速さが違う。ポイント到達が早い。手のひらに目が付いているのではと思うほど、迷いもなくすっすっとポイントに鍼を置いてゆく。
そうだ。鍼を刺すというよりも先生はポイントの真上に鍼を置くというほうが精確な表現かもしれない。ポイントに置かれた鍼はそのままストーンと皮下10センチまで落ちる。
鍼が深いのだ。鍼を打つというより、鍼が勝手に皮膚の中へ吸い込まれるといったほうが近い。この深い鍼をとんとんとんと、小気味よく打ち込むのがタケ先生。
タケ先生が本を出した。
『はり100本~鍼灸で甦る身体~』(新潮新書、680円+税)だ。
この本で先生は大事なことを冒頭に書いている。現代人に身体の鬱が増えているというのだ。先生が毎年遠征するチベットやネパールの人たちに鍼を打つと刺しごこちがいい。不快感がないが、現代日本人はごつごつと嫌なものがあることが多いというのだ。私の身体もこの鬱に落ちることがときどきあるそうだ。この点を鍼で是正してもらうため、1ヶ月に2回は治療院へ行く。
先生の鍼の考え方――「強い鍼で、一度身体をバラバラにする。そして、修復してから身体を組み立て直す。」
この本は分かりやすく読みやすい。電車に乗っている間で、半分読めた。
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