久しぶりの京都
昨日、京都に入った。第3、4時限が所定の授業なので、朝8時過ぎに大磯を出ても間もあう。雨が降っていたので、自分の傘と前回借りた京大専用の傘をもって、京都へ向かった。
山科まで2本の傘は意識していたが、京都地下鉄の切符売り場で新幹線に傘を忘れたことに気づいた。
百万遍に着いたのが12時。学生で賑わうハンバーグ屋でランチをとる。12時半、主任教授のS先生の研究室に顔を出してあいさつする。相変わらず先生の物腰は柔らかい。西陣で生まれ育ったという根っからの京都人だ。でも、この先生フランス現代史の研究家であるとともに漫画、アニメ、映画の研究でも造詣が深い。だいたい、私に映像メディア論をやらそうと企画されたぐらいだから、伝統ある京都学派の異色だ。
1時すぎ講義室に行くと30人ほど学生がいた。昨年よりやや減ったか。しかも昨年受講したものの顔がずいぶんいる。どうやら、就職の報告に来たらしい。
昨年より今年のほうが就職戦線は楽になったようだ。朝日新聞、毎日、日経ら、NTT,読売テレビ、などみな内定をもらって顔つきが明るい。ただ一人気になるKくんはまだ決まらず今日も大阪へ面接に行っているということだった。
さっそく授業開始。今年は冒頭にメディアゲームをやった。新聞を一部渡して、この中から自分で記事を選んで300字にまとめよという課題だ。制限時間30分。
書き終えた順番に、発表してもらう。自分の原稿を読み上げるのだ。実は300字というのは放送では1分間にあたる。その中にどれほど情報が入り、音声化したときにどれほど伝わるかということを体験してもらったのだ。これは映画監督を大勢輩出しているニューヨーク市立大学のジャーナリズム科で講義の最初に行われる演習を、応用したものだ。
出席の学生のなかに二人の中国人がいた。いずれも中国外交をとりあげていたが、実に達者な日本語を駆使し、内容もすぐれていた。うん、今年も楽しみな授業になりそうだ。
5時過ぎ講義を終えて、旧知の学生5人と学生食堂へ行ってお茶を飲んだ。話題になったのは近年顕在化している、日本のナショナリズムだった。何か危ういものを学生たちは感じている。
夜、S先生と中華料理を食べた。先生は地元なので老舗やおいしい店をよく知っている。昨夜は一乗寺にある「蕪庵」という昭和5年開業の古い店だった。かにとフルーツをあえた前菜がめっぽう美味だった。
9時過ぎ店を出て、四条河原町の定宿に入る。ここは街中なのに値段が安い。会員になったから予約も8月までしておいた。
シャワーを浴びてすぐ寝た。
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