実は私も作ったことがある
さきほど渋谷のブックファーストで、出版されたばかりの新書『 「みんなのうた」が生まれるとき 』 ( ソフトバンク新書)を手に取った。
友人のカワサキさんが書いた本だ。ぱらぱらとページを繰っていると湘南ライナーの時間がきたので購入しそこなったままになった。
その本は「みんなのうた」の苦労話、こぼれ話を実直な筆使いで書いている。いかにもカワサキさんらしい。彼は私と同年齢だが1年後に入社している。私は教育番組、彼は芸能番組とジャンルは違ったが、最初の赴任が同じ大阪だったので親しみをずっと感じてきた。
芸能といっても彼の得意なのは音楽番組。ながく歌番組を担当してきた。そして数年前から「みんなのうた」を担当するようになった。彼が在任中に生まれたヒットは「だんご3兄弟」。来週、その新書を手に入れたらしっかり読んでみようと思う。
実は、私も1曲だけ「みんなのうた」を作っている。これはけっこう自慢だ。今から25年以上も前のことだ。タイトルは「峠に帰る日」。
作詞は、山岳写真家白籏史朗さん、作曲は福田和禾子さん。歌ってくれたのは田中星児くんだった。
当時付き合いのあった白籏さんから山の詩を見せられて、歌にしたいなと思った。そこで子供音楽番組でごいっしょしていた福田さんに相談したのだ。福田さんは、あの「北風小僧の勘太郎」や「赤鬼と青鬼のタンゴ」など、みんなのうたでも有数の名曲を作った人だ。福田先生、面白がって作曲してくれた。さわやかないい曲になったので星児くんに歌ってもらったのだ。これを、当時の「みんなのうた」担当のアネゴのところへもっていった。
けっこう、音楽には厳しい人だったが、試聴して「いいわよ」とオーケーがでた。音源はあるが画をどうするか少し悩んだ。山の歌であり、作詞が山岳写真家であるとすれば、山の「写真」を使うべきだと周囲からアドバイスされた。「みんなのうた」には珍しく動画でなくスチル写真を重ねていく手法で画面を構成した。主に南アルプスの山の写真だったと記憶している。
そして1ヵ月後、「みんなのうた」として流れたとき、テレビの前で私は感動した。
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