シンクロニシティ(共時性)
ものごとは因果関係で成り立っている。風邪をひくのは誰かにうつされたため、試験に受かったのはよく勉強したから、失恋するのは相手に嫌われたから、の結果である。この世はすべて因果応報。
――とは、限らないこともある。
祖父が死んだ夢を見たら、翌朝祖父が死んだという知らせがきた、というようなことが人生には起こる。ここには因果関係と考えられるものはない。偶然としかいいようがない。夢を見たから死んだわけでもなく、死んだから夢をみたわけでもない。説明仕様がないからと言って、簡単に日テレ的超常現象風に解釈するのを少し待って考えてみよう。
久しぶりに、学生時代の友人のことを考えていたら出勤途上でその人物に遭ったというようなことをどう考えればいいのか。互いに因果関係がないことが同時に起こることを、シンクロニシティ(共時性)という。
この言葉を私は河合隼雄さんの著作で知った。河合さんの師匠筋にあたるユングが晩年研究したとして知られている。どうも、この現象が起きやすくなるのは魂の「水位」があがったときと言われるが、もう少し具体例をとりあげてみる。
次回は、大江さんの広島体験について考えてみる。
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