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ハリーポッターの周辺

忘れられない人、松岡幸雄さん

世界的ベストセラー「ハリーポッター」。日本だけでシリーズ3巻が1000万部売れた。
この大ヒットの小説を日本で出版した会社の名は静山社。この名前を見たとき、私はあれっと思った。
たしか亡くなった松岡幸雄さんが作った会社だからだ。松岡さんの新宿で行われた葬儀に私は参列したことがある。晩年、苦難の相次いだ松岡さんの葬儀だからさびしいのではないかと思って駆けつけたら、意外に大勢の人が弔問に来ていたのでほっとしたことを覚えている。

―やはり、その本の翻訳、出版しているのが松岡佑子と、松岡姓だった。ではあの松岡さんのゆかりの人だろうと推定した。そして、奥さんだということが分った。

松岡幸雄さんは長くALS筋萎縮性側索硬化症の患者のために働いてきた。だんだん筋肉が萎縮してゆく難病だ。この悲惨な患者や家族を守る為、松岡さんは自ら日本ALS協会を設立し、事務局長として文字通り粉骨砕身働いた。私はディレクターとして患者のための福祉番組を制作するとき松岡さんを知った。まことに真面目でもの静かな人だった。でも、たった一人の出版社と事務局長の両立はなかなか難しいものがあったようだ。晩年、かなり困窮していると噂を聞いた。そして、癌による突然の死。
苦難の多い人生を送られたと聞き、心より冥福を祈った。

数年後、突然妻の佑子さんが「ハリーポッター」の翻訳者として注目され登場した。いったいどんな人生のドラマが二人にあったのだろうか。私は知りたかった。そして、「わたしはあきらめない」という番組のゲストで佑子さんを招いて話を伺った。

クリスチャンである松岡さんはクリスマスの日になくなった。癌と分ってから松岡さんは自分の会社について、佑子さんにいろいろなことを託した。
同時通訳として活躍していた佑子さんはそのギャラで赤字だった静山社の借金を返却した。夫の没頭したALS関連の本も出版して、ほっとしたとき、「ハリーポッター」に佑子さんは出会った。偶然イギリスの友人がすすめてくれた。夢中で読み、読了後これを翻訳出版したいと願った。
 日本の大手三社が出版の名乗りを挙げていた。情熱だけを武器に彼女はアタックした。2ヵ月後奇跡は起きた。彼女に版権をあたえるというメールが原作者からとどいたのだ。
彼女は嬉しかった。生前、夫は「自分の出版社から一度でいいからベストセラーを世に送り出したい」と口癖のように言っていた。その思いを叶えてあげることができたのだ。
その夜、佑子さんは亡夫の遺影の前でシャンペンを抜き、泣きながら飲みつづけ、幸雄さんに報告したという。

人の世というのは不思議なことがあるもの。松岡幸雄さんは生きている頃から、どこかこの世にいる人と思えない、存在感の希薄な人だった。何かを使命としてこの世に来た人と思える人だった。奥さんの佑子さんの華々しい活躍を見るにつけ、私は松岡さんの苦難をじっと考えてしまうのである。

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by yamato-y | 2006-02-06 18:42 | 魂のこと | Comments(2)
Commented by naomedia at 2006-02-06 22:40
私はハリーポッターの本を手にしたとき、
あまり聞かない名前の出版社だなと感じました。
その後、静山社がとても小さな出版社であったこと、
そして佑子さんの情熱が
翻訳の権利を手に入れたことは「あとがき」等を読んで知ったのですが
松岡幸雄さんが長くALS筋萎縮性側索硬化症の患者のために
働いてきたことを、そして想像以上に会社が大変であったことを
この記事を読んで初めて知りました。
シャンパンのお話、とても印象に残りますね。
Commented by yuko at 2006-02-08 10:34 x
初めてメールいたします。地方在住の40過ぎの主婦です。昨年、何かのつながりでこのブログにたどりつきました。パソコンの在宅ワークをしていますので、疲れた時など、それから、たびたび訪れています。落ちついた大人の文章と内容でとても、癒やされ、色々なことを学ばせていただいています。静山社の亡くなられたご主人の話、知りませんでした。思わず涙が出ました。
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