団塊世代は老人か
先日、ある制作会社の企画書を読んだら、まだまだ元気な団塊世代というのがあった。
そして、その具体例が書かれてあって、主人公の5人の老人は68歳から71歳の人たちだった。
この企画を書いた若い女性ディレクターには団塊は現在70近い年齢層だと誤解していると知りおかしくなったが、いや待てよ世の中は団塊とはそれぐらい年配で現役など無理だと考えているのではないか、あながちこのディレクターを笑えないのではないかと、絶望的な気分になった。
昨夜、浅草の神谷バーをのぞいたら、60代後半の男女であふれていた。今、この世代が交友の場として浅草に出入りしていると噂に聞いていたが、それを裏付けるような光景だった。年寄りあつかいするには、ずいぶん華やいだ雰囲気があった。ここに入れば、団塊はまだひよこで相手にしてもらえない。
今朝は、玄関の前の消えない雪を処理していたら、ハイキングスタイルの老の男女6人が通った。湘南平はこちらでいいでしょうかと、私に尋ねる。よくコースを間違えてもみじ山に入り込むのだ。違うことを伝え、正しい道を教えると、きちんとお辞儀をして去った。この人らも60代後半と見受けた。しわの多い顔のわりには足どりが軽い。
3つのエピソードをどう考えたらいいのか、まだ私にはまとまらないが、老いの道は長くかつまだ働けるのに追いやられると否定的な気分がぐるぐる頭の中でめぐる。
話はがらりと変わるが、秋葉原がオタクの町で渋谷が若者の町で浅草が年寄りの町なら、団塊世代の若年寄の町は、どこかにないかなあ。誰か作らないかな。
60年代のフィルムがかかるションベン臭い映画館があって、ライブハウスがあって、黒テントか紅テントが張られ、ジャズ喫茶があって、屋台があって、トリスバーがあって、指で弾くパチンコ屋があって、八百屋があって、米屋があって、薬屋があって、本屋があって、貸本屋があって、レコード屋があって、切符切りの改札の駅があって、風呂屋があって・・・。
服装はトラッドかサイケ。冬はダッフルコート、夏はバーミューダショーツ。サベージが着ていたストライプのボタンダウンなんかいいな。ブロードサイドフォーの黒沢久男やモデルの赤坂紗里が老けたようなオッサン、オバサンが歩いているような、町。
明日からまたウィークデイが始まるというのに妄想する、団塊の世代。
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