総合格闘技
木曜日に後楽園ホールへパンクラスの試合を見に行く。先日、パンクラスの尾崎社長やレフリーの梅木さん佐藤光留選手と会っていろいろ話をうかがい、その縁で取材を兼ねて見学することになったのだ。現在、静かなブームとなっている総合格闘技についてその理由を探ってみたい。
むろん、格闘技好きの私としては、個人的な興味もある。偶然だが先日帰郷したとき、実家のCATVで佐藤選手の試合を見ていい選手だなあと感心したばかりだった。試合は負けたがけっして諦めずに闘う佐藤選手の姿勢が好もしかった。
実際の佐藤さんも穏やかでユーモアがあって感じのいい青年だ。
彼からちょっといい話を聞いた。障害をもつ人に格闘技ファンは多い。そういう人と親睦が深まり、昨年夏に筑波山に合同登山をした。選手たちが障害をもつ人の介護をしながら登ったのだ。筑波山というのは思った以上に峻険だ。最後70メートルで垂直の崖にここまでかと断念しかけた、そのときリーダーの鈴木実が頂上まで行かなければ登ったことにならないと発言。日は暮れかかるしさすがの選手たちもばて気味を見て遠慮する障害をもつ人たちに、鈴木は逆に励ましたのだ。最後の一踏ん張りを選手全員がみせた。佐藤さんもある人をおんぶして登りその人に夕日を見せた。「でも、ぼくはずっと自分の足元しか見ていません。」とぼそっと言うのが愉快だった。
この会見の最後に私は一昨年制作した「比類なきリングの輝き」をパンクラスの人たちに見せた。力道山の110分のドキュメンタリーだ。森本レオさんのナレーションで私のお気に入りの番組だ。ぜひ見させてくださいと、うれしい依頼があって貸してあげた。
1993年、アメリカで「何でもあり」の格闘技UFCが生まれた。リアルファイトはこの13年間に長足の進化を遂げた。ただの殴り合いの喧嘩だったものが、打撃に関節技に技術を磨いた。そして数々の名勝負が生まれ、総合格闘技が全盛をむかえたのだ。ここを支えている人や選手は実に心やさしく紳士的か、もっと多くの人に知らせたい。
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