こぼれない柄杓
今夜は8時半の湘南ホームライナーで帰宅した。もみじ山を徒歩であがった。よく晴れて寒い。
冬の夜空は星が美しい。峠道から夜空をパチカメで撮った。むろん写らない。せいぜい工事現場の臨時灯ぐらいだ。
友人に音楽番組のプロデューサーがいる。彼は長年「名曲アルバム」の名作を数多く作ってきた。だからよくヨーロッパに出かけている。その彼が、今朝私に「おい、スコットランドへ行ってきたってな。北斗七星を見てきたかよ」と言う。なんのことだ。
怪訝な顔をしたら、スコットランドで見る北斗七星はひしゃくから水がこぼれないと、彼はすました顔で言う。
「かの地は緯度が高いだろ。だから北斗七星のカタチが縦長から横長に移っていくんだ。つまりひしゃくは水平になって、入っている水はこぼれないって言うわけ」
そうか、緯度によって星座の見え方が違うということは、キトラ古墳の天文図解明のときに自分でやっていたではないか。そのことをすっかり忘れていた。
水平の北斗七星を見なかったことは本当に残念だ。エジンバラでも夜空を仰いだが、星が日本で見るときと変化していることには心がいたらなかった。
生きている間に、いつかこぼれない柄杓に会いたいものだ。
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