3日目-1 ヨークまで
この日からロンドンを出てスコットランドに旅立つ。朝9時半、キングスクロス駅でブリットレイルパスのサインをもらう。日本で購入したとき2万円のパス、これを使えばイギリス国内の鉄道は4日間どこでも行けるのだ。そして5番線ホームから列車に乗り込む。

ちょっと待てよ。ここはひょっとするとハリーポッターの出発した駅ではないか。ハリーが目指したのもエジンバラ近くの寄宿舎だったはず。とすれば、彼が旅立った4・5番ホームは、今乗ろうとする列車のそばの壁を突き抜けたスペースにあったはずだ。そうか
ハリーポッターの世界へわれわれも飛び出すのか。
列車はイギリスを縦断して北上。3時間後に最初の目的地ヨークに着いた。ここにはイギリスでも有数の古く大きな聖堂がある。城壁に回りを囲まれた典型的な城下町だ。

駅舎を出て5分ほど歩いた所に、第1次大戦の慰霊碑があり、そこもまた赤いポピーの花輪で飾られていた。SU先生はこの現象についてある仮説を立てた。
この1次大戦の終結した11月14日あたりに、キリスト教での重要な日付、万聖節がある。すべての生命を慈しむ日だ。この信仰上の理由と終戦記念日が結びついて、この戦いの記憶があざやかに刻印されているのではないか、と推測した。ちょうど、日本の終戦記念日8月15日がお盆と重なるようにしてあることと似ているのではないかと考えたのだ。
ヨーク大聖堂はあいにく休館日だった。外観だけ見て、町の老舗パブ「パンチボウル」に入って昼食。イギリスの代表的な料理フィッシュ&チップスを食す。白身魚のフライとポテトチップスだ。注文してから料理が出てくるまで40分はかかった。イギリス料理はまずいと定評があるが、これはまあ食べられるが量がとにかく多い。いささか胸焼け気味。

店を出て城跡へ向かう。古城の一部があった。軽く見学して駅に向かう。途中から城壁の道に入り込んだ。片側はフェンスがない不安定な道を重いカートを引きずりながら15分ほどかけてえんえんと歩いた。15時28分ヨーク発のエジンバラ行きに乗り一路エジンバラを目指す。

訂正:「草枕」の章で、「家にあれば・・・」の歌を大津皇子作としたが、有間皇子の間違いではないかと、ご指摘を受けた。そのとおりでした。あらためて、ごめんなさい。あの部分を今から訂正します。
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